感想置き場

おいしかったものの感想を残します

FAR: Lone Sailsをクリアしました(ネタバレあり感想)

ゲームについて

2018年に発売した、Okomotiveというスイスの会社が作成したアドベンチャーゲームです。かつて海だった、文明の遺産が残存する世界を、帆を持つ車のような「船」でひたすら進んでいきます。

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きっかけ

ポストアポカリプスものが好きなのでウィッシュリストには元々入っていて、steamでめちゃくちゃセールしていたので購入。

感想

全体

油絵のようなスタイル

セリフや説明などは一切なく、視覚情報のみで展開していくのが印象的でした。画面は自分の船と周りの景色だけで全然代わり映えしないし、とくに伏線や衝撃の事実みたいなのはなく、明確なストーリーもあまりなくて、淡々と、主人公の動機も分からずひたすら果てを目指していくだけなのですが、音楽とグラフィックによって感じられる空気感、空間的・時間的な奥行きがとても素晴らしく、自分で動かせる絵画、みたいな感じの印象でした。ただ絵画と違う、ゲームならではなのは、自分の力で進んでいくことですよね。船は結構すぐに燃料切れしてしまうので、こまめに補給してやらないといけないし、故障してしまうこともあるので修理もしてやらないといけない。速度もそんなに早くないので、時間がかかる。これらが積み重なり、遠い「果て」を目指して進んできた、という体感を、プレイ中に味わうことができるので、たどり着いたときの感慨深さはやっぱり自分で操作することでしか味わえなかったんじゃないかな~と思います。また、そういう、「何も応えてくれない、答えはわからない、そこにあるのはただ名残だけ」という、ある種突き放していくスタイルが、廃墟の魅力とマッチしていたと思います。とても好きなスタイル…

あと、パズル要素が意外と難しかったけど、解くための情報を言語情報一切なしで察させる演出は上手いな~と思った。特に一番最後、船が真っ二つに折れてしまったときに、どうすればいいのかわからずしばらく呆然としていたら、風が吹いてきて、船がつつ…と少し自走したのをみて、帆を動かせばいいんだ!と気づくことができたときには感心しました。

プレイ中に印象的だったものをいくつか…

・人々の名残

動かしている船には動力が必要なのですが、これには道中で拾ったものをなんでも使うことができます。拾えるものにはいくつか種類があり、いわゆる一般的な"燃料"以外にも、人々の生活の名残を感じられるものもあります。例えば花が一輪咲いている植木鉢や、マガジンの束、ボールなど。こういう間接的な描写で人の存在と時の流れを感じさせるの、いいですよね…中でも好きな拾い物が、ラジオです。このラジオ、おそらく船の燃料にしてしまうことも可能なのですが、そうしないで持っていると、途中で少し電波が入るところがあるんですよね。音楽が聞こえてきたり、人の声のようなものが聞こえたり。プレイ中聞こえてくるのは、自分の船が動く音と、他には崩壊した建物の鉄が軋む音とか、それくらいしかないので、特に「音楽」という文明を感じる物を聞くとそれだけで温かみを感じる体験ができて、良いな~と思いました。また、場所によって入ってくる音も違うし、新しく訪れる場所について、"ラジオが入る場所"という情報が付加されることによって、よりその場所の"時の流れ"にを感じることができるというか…

また、そのような人の名残を感じさせるアイテムも、先に進む燃料として使わざるを得ない状況になってしまった時の切なさも良かったです。

この部屋においてあるのがラジオ

・文明の遺産

ポストアポカリプスもので味わいたい成分が存分に味わえました。おそらく昔は海だったんだろうなという名残が感じられる風景があったり、(主人公の乗る船の部屋に海の絵が書いてあったりする)

巨大な船

昔はガンガン開発してたんだろうな…とか、名言はされないけどビジュアルで感じさせる時の奥行きがたまりませんでした。こういう、ある種傲慢とも言えるくらいのピカピカスローガンの看板が無惨にボロッボロになってるの好きなんス…

WE BUILD OUR FUTURE

・自然の力

作中、人類の文明の遺産が、錆びたり、風化や摩耗している様子だったり、途中で雹みたいなのが降ってきて、船が故障したり、トルネードのような現象に遭遇したり、火山が噴火して船が満身創痍になるのを体験して、自然には抗えないな…と、時の流れに対する、人類の弱さと、自然の力強さを強く感じました。

自然には勝てない

一方で、そういった恐ろしい嵐のあとだったり、崩壊した建物にたどり着いて、すこし寂寞感や寂寥感を感じているときに、星空をみると、どんなことがあっても、やっぱりきれいだなあ‥としみじみ思い、自然の雄大さも感じることができました。

星空はいつでも変わらずそこにいる

音楽

基本的に、音楽は常にかかっている感じではなく、要所要所で旋律が流れる感じで、それが、寂寥感を感じさせるとともに、音楽のかかるところでは少しエモーショナルな気持ちを呼び起こされてよかったです。基本的に弦楽器やピアノのしっとりとした音楽でとってもマッチしてました。

また、船を動かす時の音をゲームプレイ中かなりの時間聞くことになるのですが、聞き慣れていくにつれ、だんだん安心する音になっていくのが面白かったな。

アート

ほんと好き。特に時間が移り変わる時の色変化がとても好きです。

朝焼け

あ~最高

モノトーンな雪景色も好き

ここから少しづつ色づいていって

"色"を感じられた瞬間がとても好き

ここの最後のゆっくりとした時間による空の色変化が

すごく好き…

まとめ

いわゆる雰囲気ゲーではありますが、一級品の雰囲気を提供してくれていて、ポストアポカリプスものに求めるものをすべて味わえました。廃墟最高!

渚にて(ネヴィル・ロングシュート)を読みました

渚にて(On The Beach)を読みました。なかなかにあとに引きずる読後感だったので備忘録も兼ねて感想。

◆きっかけ

SFおすすめ本で紹介されていたか、もしくはFF14FATEの名前になっていたかで知り、有名終末ものということで、私は人類の破滅を見るのが好きなので、面白そう~と思って手に取りました。

◆この本について

1957年に発表された、イギリスの作家ネヴィル・ロングシュートによって書かれた終末もの小説です。第二次世界大戦直後のイギリスのSF作家の間では、こういう終末ものが大流行したそうです。

◆感想

•淡々と進む物語

じわじわと死が迫ってくるのが印象的でした。特にあまり大きな起伏のない展開が初めから終わりまでずっと続くので、中盤くらい、シアトルの無線の正体を探る前までは正直すこし退屈だなと感じていました。たまに迫り来る放射線に対する不安は見え隠れするけど、そんなにそこにフィーチャーされることもなく、話の内容的にはただの日常だったので。でも、後半は、その展開の起伏のなさが、”現状に対して解決の見込みは何もなく、日常がただ続き、迫り来る死に何もすることはできない”という焦燥感と寂寥感が入り混じった、真綿で首を絞められるような感覚をより強く実感する効果を生み出しているように感じました。劇的な、ドラマチックな展開がなく淡々と語られていることが、より現実的に生々しく感じさせているのだと思います。この本は、もちろん人類がただ終わりゆくのを期待して読みはじめたので、その目的はとてもよく達せられたましたが、予想していた以上に心にきて、重くのしかかりました。多分、生々しかったから、普段私がフィクションと関わるときの心の切り替えがあまりできてなくて、ダイレクトにきたんだと思いますね。あと、登場人物が極端に自暴自棄になっていないのもまたリアルに感じさせられたポイントだと思いました。また、シアトルからの無線が、特に奇跡など起きず、ただの偶然でしたというのには、物語の展開的には全然劇的でなく、こんな大きな謎なのに拍子抜け、と感じる人もいるかもしれませんが、わたしはこの事実が、より一層、作中の状況に対する、人類の無力さ、無力感を強く感じさせられる一因となっているなと思いました。そうだよね、そんな奇跡なんて起きるはずないよね、もう、期待できることは何もない。という諦めの感情が強く感じられ、そのあたりから、もう終わるしかないんだというのがだんだんと実感させられていった気がします。振り返って思いましたが、、この事実を知るまでは、わたしもある種作中の人物と同じで、根拠のない、”自分(が読んでいるこの人々)だけは、生きられるんじゃないか””なにか、が起きて、ちょっとでも良くなるんじゃないか”という希望を、無意識のうちに抱いていたのかもしれないと思いました。この辺りから、読んでいて、だんだんと息苦しくなってきたように思います。何も奇跡など起きないことを理解し、そして無線で連絡が取れなくなってくる地域が出始めて、人々にできることはなにもなく、どうすることもできずただ迫り来る死を座して待つのみだということが、ようやく身に染みて実際に理解されたからだと思います。身内が死んだ時も時間が経ってから実感し始めたことを思い出しました。この作品では、ブリスベンで被害の報告があった、とか、そういうショッキングな事実を本当に勿体ぶらずドラマチックにもならず淡々と出してくるので、読んでて”あ….”って心が突き放される瞬間が多かったですね。

•迫り来る終わりに対する人々の態度

読み始めは、終わりが近づいているにも関わらず、意外とみんな嘆いたり頭がおかしくなったりしないで普通に過ごしてるんだな(もっと人類が嘆き狂うのを期待してた)と思ったのですが、作中でも言われてますけど、おそらく正常性バイアスみたいのが働いて、自分だけは何とかなると無意識に感じたり、現実感を感じられなかったりすることによって、案外落ち着いてしまうのが、リアルな反応なんだろうなと思いました。実際コロナの時も、身近で罹る人が出るまで、そんな感じだったし、あと、毛色違うけどTwitterとかでも、終わる終わる言われてるけど案外逃げようとしないし結局出戻りするみたいなところも、作中の、そろそろ放射性物質が来ると言われているところに住む人たちは案外逃げてこず、その土地で終わりを迎えるってのとちょっと通ずるかもなと感じたりしました。

また、もう未来は来ないのに、その現実を無視してその話をするシーンがそれなりにありますが、メアリのそれは特にきつかったです。もう夏は来ないのに、花を買って植えて、夏になったらたくさん咲くでしょうね、きっと綺麗よ、心の底から言うのが…いたたまれない。タワーズの家族に対するそれもなかなか辛かったです。モイラと息子の話になって、ヨットはまだやらせないの?という質問に、当たり前のように、次に帰れるのは9月になるだろう、故郷の海でヨットをやるにはいささか遅すぎるかもしれない、と答えたタワーズは、それに対して自分で「きっと私の頭がどうかしてると思ってるんだろうな」「でも、今行った通りのことを思ってるだけだ。他にはどう考えてみようもないんだ。とにかくそのおかげで、家族のことで嘆き悲しまずに住んでいるのは確かだ」と話すのですが…メアリも実はそうかもしれませんが、タワーズの方はもっと明確に、今考えてみる未来のことは現実には決してならないと自覚しているにも関わらず、それと同時に自然に未来のことについて当たり前のように存在しているかのように考えて話すというこの行動は、心の防衛機構なんだろうなと思いました。夜と霧を読んだとき、いつ終わりが来るかわからない地獄のような環境のなかで、仲間との会話の中でちょっとした救いになったのは、未来の話だったと書いてあったのを思い出しました。例えば、収容所で配布されるスープは本当に薄くて、具がほぼないのですが、釜の底の方に多少豆が残っているため、配給係を買収して"底の方から"スープをよそってくれるように頼むということがあったらしいのですが、これについて、仲間内で、「将来収容所から出て普通に過ごすようになっても、スープを食べる時、必要ないのについつい"底の方から"掬ってしまいそうだ」ということを話して笑い話とするシーンがあります。この本の場合はもしかしたら出れるかもしれないが、それがいつになるかわからないという状況なのでこの本とは少し違いますけれど、耐え難い現実に対して、現実ではないことを理解しつつも未来について考えるという行動は救い・逃避の手段なんだなと思いました。

また、無線のあたりの展開でのスウェインの行動には、複雑な気持ちを抱きました。同情と、よかったなぁ、という気持ちと…

•語りの視点

この作品には神の視点がなくて、必ず誰かの目を通さないとその場所について知れないようになっています。例えば北半球の遠くの地でたくさん人が死んでいるはずだけど、もう放射性物質のせいで実際にはその状況を目にすることは作中の人類には不可能なので、初めから終わりまでそれは(ほとんど)直接描写されることはなく、知れるのは潜水艦の望遠鏡から見た一見何も被害のない街並みだけだし、近くの街で症状が出た、と言うのも、作中人物がそれをラジオを通して聞こえる音声でしか知るシーンがありません。これらが、作中の状況を生々しく感じられるようになっている一因な気がしています。人間の視点を逸脱しない、俯瞰した視点がないので、起きている出来事を、人の目を通して知る範囲でしか知れないようになっていて、自分ごとのように感じられるというか。

•モイラとタワーズ

モイラは初めなんだこの酒カス!!って思って読んでいたけど、最後の方は、いいやつというか、君のいいところを知れてよかったよ、って感じになりました。特にホッピングタワーズにプレゼントするシーンは…もう死んでいる娘にプレゼントを買うタワーズにも、それを、おそらく心の底からは一緒の気持ちになれていない(モイラはすごく現実的なので、そういう”ない未来”にたいして心の底から浸ることはないタイプだと思う)にもかかわらず、タワーズを思いやって、探し回って頑張って新品を送ってあげたモイラにも、そしてそれを聞いてくれたホッピング屋の人にも、なんだかたまらない気持ちになりました。名前まで入れてもらって…あとモイラの家の倉庫にあるおもちゃを見て、タワーズがモイラの子供時代を想像して楽しむシーンがなんだか良かったです。

•生きること

最終章で、作中人物たちが終わりを迎えていくのがすごく寂しかったです。また、どの人も、自然死(ではないけど)ではなく、自決してたのが意外でした。とくにホームズは自分だけ体調が良かったから、てっきり抜け駆けでもするのかなと思ってました笑オズボーンはわんちゃんをお母さんの横においてあげたの優しかったですね。みな、自暴自棄になるのでもなく、熱くキスしたりするのでもなく、ただ普通に過ごすように努め、それも段々とままならなくなっていく姿が、苦しかったです。
最後のあたり、タイトルの意味結局何だ?と思いながら読み進めていたので、最後の最後で回収されてオアァ….となりました。まさかモイラが最後を飾るとは…。最初酒カスだったところからのギャップもあって、妙な愛着というか思い入れを感じてしまいました。最後、ページをめくって何も書かれてなかったとき、蝋燭の炎が消えるように、命が終わるのを感じ、うちのめされました。

人はみな遅かれ早かれいずれは死ななければならないが、心の準備をしてその時を迎えるというわけには決して行かない。これに対して現状は、およそいつ頃その時が来るかわかっていて、しかもその運命をどうすることもできない。そういう状況を、私はある意味で気に入っている、とタワーズが言うシーンがあります。この発言は、どうすることもできない現状を前向きに受け入れるしかないためにそう考えるしかない、と捉えることもできると思いますが、私は結構確かにそうだなあと感じました。「生きる」ことについて、様々な迷いが人生にはありますが、このときに限っては、不要な迷いを一切気にしないで、真正面から「生きる」ことに向き合い、過ごせるのかなと。なので、今現在私は作中のような、外部から死の時期を定められている状況ではない、恵まれた状況なので、これを当たり前と思わず、僥倖なんだと思い、作中の人々が生きられなかった未来を、生きることに向き合って、無駄にせず生きたいなあと感じました。終末ものを読むと日々の尊さを実感しますね。

また、メアリは、花が咲いているのを時期的にもう見られるか分からないにも関わらず庭に植えようとするのですが、これについて、「…やりはじめたことをやめちゃうのはいやなのーーなにもやらずにすごすのはね。そんなんだったら、それこそ死んじゃって終わりにしたほうがいいくらい」と話します。一見すると、もう終わりなのに無意味なことを、と感じてしまうかもしれないし、実際序盤のモイラは庭の話をするホームズメアリ夫妻に対して、頭がどうかしちゃったんじゃないのというシーンがあります。でも、"いつか終わりがくるなら、それまでに何をしても意味がない"のなら、普通の、普段のわたしたちの人生についても全く同じことが言えてしまうんですよね。私達のそれは時期が決まってないし、(おそらく)遠いだけで、作中の人物と同じようにいつか死にます。だから、「今」に意味を見出すしかないんだと思いますね。モイラはきっとそれを作中で理解したから、序盤ではメアリのような行動を否定していましたが、後半ではもう仕事なんてないのに、タイピングの資格勉強を頑張ったんじゃないかなと思いあます。タワーズの服の穴を繕ってあげたのにもそれを感じます。どうせ終わるしまた破けるかもしれないから縫ったって意味ない、のではないのだ、という。

最後の週末に、モイラとタワーズが釣りをし、その別れ際に、「ほんとに楽しかったわ、今日一日。どうしてこんなに楽しいのかわからないぐらいにーただ魚が釣れたからというだけじゃないみたい。ジョンもこんなふうに感じたんじゃないかというようなーーまるでなにかに勝利したような気分よ。でも、それがなんなのかはわからないの」「そんなこと分析しなくていいさ。ただうれしいってだけでいいじゃないか。…」というシーンがあるのですが、ここが個人的にはかなり心に残りました。"まるでなにかに勝利したような"という表現が、すごくよく分かるというか…なんでしょうね、お前はもう死ぬ、終わりだ、何もかも無意味だ、という事実に対して、私は「今」を全力で楽しみ、ただ嬉しいという気持ちを味わい、時を過ごした。それはなくなるし終わるけど、その「今」は確実に存在してるし、存在していたし、私にとっては無意味なんかじゃなかった、みたいな…

•そのほか

感情方面とは別の感想として、舞台がオーストラリアなのが、結構珍しく感じました。加えて”南半球”であることをこんなにも強く意識させられる物語は初めてだったので、同じ地球でも南と北で結構違うんだなーと改めて実感させられました。こっちの冬があっちでは夏だし、マリンスポーツがありえないくらい身近なんだよな~。そういう、生活の違いはとても興味深く読みました。タワーズがモイラの家に初めて行った時、木々をみて、北半球産の木々がたくさんあるために故郷を思い出して嬉しそうにするシーンがあるのですが、植生って、普段全く意識しないけど、想像したらたしかに故郷に生えていた植物が知らない土地に生えていたら、かなり安心しそうだなと思って、心にある"ふるさと"という概念は、いろんなもので構成されているんだな~と思いました。

他にも、潜水艦がメインで出てくるのも私にとっては初めてだったので、こんな世界なんだなぁと知れて面白かったです。閉鎖空間って本当に精神に来るんだなあ。人工太陽があるのにSFみを感じる。潜水艦なので移動に際し島や海の名前がたくさん出てきて、これらについても普段身近ではないので都度調べてイメージしながら読み進められて楽しかったです。

あとCSIROが人類の歴史をガラスに刻んで残そうとしているという話は、三体の「石に字を書く」を思い出しました。

◆まとめ

“真綿で首を絞められる感じ””諦め””無力感”を、特に後半から強く感じる物語でした。この粘りつくような、それでいて突き放されたような、途方に暮れたような読後感、最高に好きだけど、今感じているまさにこの今はやはり辛いです!!笑また、いい意味で昔っぽさを感じ、書かれた当時の世界の価値観や雰囲気を味わえた気がします。

未解決事件は終わらせないといけないからをクリアしました(ネタバレあり感想)

ゲームについて

Replicaなどを手掛けている韓国のインディーゲーム開発者のSomiさんが、2024年にリリースした、アドベンチャーゲームです。12年前の未解決事件"犀華ちゃん行方不明事件"の真相を、聴取した情報を整理して明かしていきます。様々な人から聞き取った証言は、内容は正確なのに、「発言者」が正確ではないのが特徴で、誰の発言なのかを推測するところがなかなか楽しいです。

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きっかけ

Twitterで翻訳者の方のツイートが流れてきたのかきっかけだったきがします。replicaはやったことがあって、小粒ながらもなかなかよかったと記憶していたので、そんなに高くないしやってみよ~というノリでやってみました。

感想

2時間でクリア!良作短編ミステリを読み終わった読後感、みたいなかんじです。 

全体(ストーリー)

理解してみると話自体は意外とシンプルながらも、プレイ中は見事に騙され、いろんな前提がどんどんひっくり返されてプチどんでん返しが何個か味わえて楽しかったです。また、供述内容はわかっているが発言した人物が分からないという状態のおかげで、同じセリフや行動でも「誰がやったか」で全く意味合いが変わってくるし、また視点が違うと他人の行為は全く違ったとらえ方になるんだな、というのがよく実感できました。"嘘をつく"という行為も、誰のために、何のためにしているのか、で全く意味合いが変わってきますもんね。

▼特にびっくりしたところ(ネタバレ)--------

母親って名乗っている人、もう死んでない??お前は誰なん??っていうのがわかってからは、怖…って思いながらプレイしてました笑次に「犀華ちゃん」が二人いたのに驚き、そして苗字をみて、あれ…犯人と同じ苗字…と。同名とは予想してませんでした。あと面白かったのが、「おばさん」という呼ばれ方によって無意識に"年を取った女性"とイメージされることで、少年と犯人の母親がまるで家族関係であるかのように勘違いされること。初めに想定していた人物関係が二転三転していくのが楽しかった。人間て無意識のうちに脳内で前提を作り上げていて、それに基づいて普段は推測したり考えているんだなというのが可視化された気がしました。

あと、一番初めに思い出される「未解決事件にしてください」の真の発言者が分かったときにはああ…となりました。

 

翻訳

若干ぎこちなく感じるところが何か所かありましたが、ほぼ問題なしでした!いろんな物語のギミックを異なる言語で維持したまま翻訳するの、大変だと思います。感謝…

音楽

音楽はほぼ1曲しかありませんが、アンビエントでメランコリックな雰囲気がUIとあっていてよかったし、手がかりをつかんでいくうちに少しずつパートが追加され静かながらも盛り上がっていくのがなかなか良かったです。

 

アート

ドット絵で解像度が低く、色合いも全体的にモノトーンなところが、「昔の鮮明でない記憶」をたどっている感が出ていて、雰囲気に一役買っているなと思います。あとドットなのに男性がすごいイケメン。


まとめ

自分で謎を解き明かしていく楽しさが詰まっている、良作短編ミステリADVでした!製作者の方、翻訳してくださった方、すべての方に感謝です✨

Venbaをクリアしました(ネタバレあり感想)

ゲームについて

2023年に発売した、料理アドベンチャー?ゲーム。南インドからカナダに移住した夫婦とその子供の物語を、南インド料理を作りつつ体感します。未日本語化。

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きっかけ

2023年に発売したゲームの中でおすすめ、というリストに入っており、私は以前からインド料理には興味があって、自分で作ったりお店に行ったり結構しっかりハマっていたのでマークしていました。この前別ゲーで、ハーフの人がもつ、自分のルーツに対する悩みについて知る機会があり、私は自身の人生の中でルーツについて悩んだことが、というかルーツが悩みになることすらほとんど知らずに生きてきたため、その悩みについて理解したいと思うようになりました。このゲームはハーフではなく移民ですが、ルーツに対する悩み、所属に対する悩みという点では重なる部分もあるかな、と思い、プレイに至りました。

 

感想

プレイ時間は約3時間弱。英語は時たま文脈がわからず?となるシーンが何個かありましたが、難しい表現もなく、スムーズに行けました。料理が美味しそう、音楽が最高、ストーリーは特別何か面白い展開があるわけではありませんが、丁寧に移民一世と移民二世の悩みが描写されていて、異なる文化に触れる楽しさと、自分にはない悩みについて考えるきっかけをくれる、良いゲームでした!

 

以下、トピック別に記載。

・移民の人々の悩み

移民一世と二世では悩むところも違うんだなと勉強になりました。移民一世であるVenbaと旦那さんは、例えば旦那は学位を持っていて、おそらく南インドの地元では知識階級の職につけるのに、カナダではカナダでの仕事経験がないとだめです、と断られ、持っている能力にふさわしい職になかなかつけないだとか、おそらくレイシストからの暴行被害だとか、言葉の壁とか。物理的にコミュニティに馴染めないというのが大きな悩みなのかなと感じました。それに対して、移民二世である息子は、言葉の壁はありません。一方で、"普通になりたい"と言ったり、お弁当を食べずに持って帰ってきてしまったり、ビリヤニ持っていきなよって母さんが言ったら車が臭くなるからヤダとか言ったり、精神的な方でコミュニティに馴染むことへの悩みが大きいのかなと思いました。父母はインドでのバックグラウンドがすでにあるので、カナダに合わせようとしたり変えようとするというよりも、自分の文化を大切にしたい、息子にも伝えたいと思っている。一方、息子はインドでは育ってないので、インドに対する愛着みたいな、自分のアイデンティティであるという感覚が親よりも薄く、むしろ皆と馴染む時の弊害と感じた時も多かったのだろうなと思います。後半のシーンで弁当箱を開けるのが怖かったというシーンなどでそれを強く感じました。自分のルーツに対する捉え方、扱い方に、一世と二世で差が生まれることがあり、そこで壁ができてしまうこともあるんだろうなと。息子の名前はタミル語では"Kavin"なのですが、皆には英語風の"Kevin"と呼ばせていたり、母のキッチンにはスパイスがたくさんあるのに、息子のキッチンには全然ないんですよね。

息子が最後に、都合のいい時だけタミル人として振る舞う自分が嫌だった...みたいに母に話すシーンがありますが、自分は果たして親の国の人なのか住んでいる国の人なのかどちらになりたいのか、どちらなのか、どちらになろうとしても、元々ずっとそこで生まれ育ってきた人とは違うのでどちらにもなれない、というアイデンティティに関する悩みも二世はすごく抱えそうだなぁと思いました。物語の最後で、息子が里帰りしてドーサを教えてもらって作るシーンで、息子はようやくインドを自分のルーツであり大切にしたいものだと感じることができたのかなぁと感じました。

あと個人的に、最後に母に身を預けるシーンが、ものすごくインドみを感じました。日本ではいくら仲直りしたって大の大人が母の膝に頭を寝かせはしませんよね。そういう家もあるかもしれませんけど普通の描写としては出てこないとおもいます。確か他のインド映画でもそんなシーンがあった気がするので、インドでは幾つになっても母は母、という考え方みたいなのが強いのかななんて思いましたね。

服も、食べ方も違う
・言葉の壁

話す言葉と書く言葉の二つがありますが、まずは話す方から。作中では白色の文字がタミル語で、黄色い文字が英語であるというふうに表現されています。父母は英語は理解できるものの息子ほどではなく、息子が英語で話しているとパパにわかる言葉で話して、と言われるシーンがあります。また、父は英語の電話に苦労しているシーンもありますし、母も息子に代わりに英語で職場に関係する人に電話してもらっているシーンがあります。移民二世は、家で話す言葉と外で話す言葉が違うのが大変そうだなあ。タミル語を忘れ始めているって小さいころパパが息子に言うし、移民二世の人たちは、両親の言語の方は家で話す会話はできるけど、もっといろんなシーンで話すのは外の言語なので、どちらかというと外で話す言葉(この場合英語)の方が堪能になる傾向にあるのかな。

一方で、読み書きの方は、二世の息子はそこまでがっつり読めるわけではないようで、物語の後半に母のレシピを読むシーンでは、タミル語で書かれたレシピを英語に訳すときに誤訳してしまっていたりします。タミル語は、「家族と話す」ときにしか使わないから、家族と離れて暮らすようになった後半シーンではなおさら読み書きも忘れてしまっているんでしょうね。ここ、ゲームをプレイしているプレイヤー視点では、ママパートではレシピが英語で書かれておりプレイヤーも読めるのですが、後半では実はそれはタミル語で書いてあって、読めてたのはママ視点だったからで、息子視点になるとタミル語になり読めなくなる、というふうに表現されていたのが面白いし、ゲーム体験として息子の気持ちにシンクロできてよかったなと思いました。

ママ視点だと読めていたものが

息子視点だと読めなくてびっくり
・料理には歴史と思い出と愛が詰まっている

ストーリーでは、Venbaは自分の母から受け継いだ南インド料理のレシピを見ながら料理していくことになります。レシピには、家それぞれ、人それぞれのおいしく仕上げるテクニックが書かれていて、そしてそれは食べてもらう人を笑顔にしたい、幸せにしたいという思いから来ていると思うんですよね。

また、そもそもその「料理」自体も本当に人々が積み重ねてきた、受け継いできた知恵のおかげでできてると思うんですよ。例えばputtuは、ココナッツをはじめに入れないとファ…って崩れちゃう。ビリヤニも、非常にたくさんの種類の材料が絶妙な配分で混ざり、さらに入れる順番でおいしさが底上げされていく。こうやっていろんな食材が組み合わさり、それが「料理」として成立しているのは、先人たちの並々ならぬ研究や努力のおかげですよね。

加えて、後半のシーンで、おそらく映像作品かな?を息子は会社で制作していて、その中にPriyaというtamilの登場人物がおり、そこでの学校の食事シーンに出す料理として、同僚にchicken Tikkaとか?Spicy Vindalooとかかな?って言われるのですが、息子はPriyaはtamilなのでそのどれでもないと思う…というシーンがあります。調べたら、Chicken Tikkaは北インド料理であり、Vindalooは西のゴア州の料理でした。どうしても"インド料理"でくくってしまいがちですが、地域によって全然違うんですよね。文化は、正しく知って伝えていかないと、誤解されたり混同されたり、失われてしまうんですよね。

en.wikipedia.org

en.wikipedia.orgなので、「母のレシピ」には、母の愛と、これまでの先人たちの努力、受け継がれてきた文化が詰まっているんだと思います。それがVenbaの母からVenbaへ、そしてKevinへ受け継がれていく。ただ、Kevinはもらった当初は全然使っていなかったようでした。しかし同僚との会話がきっかけで、レシピを開くと、昔の思い出がよみがえります。そして昔ひどい風を引いていた時に母が作ってくれたスープを、レシピを見て作ってみます。そしてKevinはその味から、思い出を思い出し、実家でドーサの作り方を母に学びます。ここでKevinはようやく"タミルの食事"を受け継げたんじゃないかなと思いました。

食は、生きる上で不可欠のものです。体調が悪くても、悲しいことがあっても、嬉しい時も、どんなときでも、人は、誰かが作ってくれたご飯を食べて生きていきます。料理には、愛と、そして思い出も詰まっているんだなあと思いました。誰かが料理を作ってくれる時、感謝の気持ちを忘れないようにしたいなと思います。(Kevinが帰省をすっぽかすシーンには心が痛みました…)

料理を作るとき、食べるとき、だれかがいる
・音楽

お母さんが料理を作る時にラジオでかける南インドのポップスがとてもノリノリで最高でした。

alphasomething.bandcamp.comVenbaはタミル語なので異なりますが、雰囲気としては同じ南インドであるテルグ語映画のラージャマウリ監督の作品のバーフバリやRRRで流れるような感じで楽しかったな。↓これはテルグ語NTR.jrさんの曲ですが、インドの言葉のなんというか巻き舌というか流れるような音って、音楽とマッチしてとてもくせになるんですよね~。

m.youtube.com

・料理

料理するシーンは、グラフィックは絵本のように可愛らしいものながらも、蓋を開けた時の蒸気や、油が跳ねる音などの表現が良く、ふわあ〜美味しそう!!ってなりました。南インド料理については、家に北インド南インドのカレーとおかずのレシピがあり、何個か作ったことがあったので知ってるの結構あるやろ!と思ってプレイしたら初っ端から全く知らない料理が出てきて、テンションあがりましたね。料理もさることながら、調理器具も知らないものが多く、イドゥリメーカーやプットゥメーカーは専用の蒸し器があるんだ!とびっくりしっぱなしでした。国それぞれにその料理に特化した調理機器があるんですよね~。電鍋とか。炊飯器とかも海外から見たらそのポジションなんだろうなあ。

専用蒸し器があるの、あたりまえなんだけど面白い

ココナッツ削り台が家にあるのがすごい

一方で使われる食材は、ココナッツファインやいろんなスパイス、タマリンドなどこれまで私が趣味で作ってきたものに使われているものが多かったので、知ってる知ってる〜!とニコニコしながらプレイしてました。調理の方法も、南インドはスパイスを熱してあとからかけるテンパリングをよくするのですがそれが実際に出てきたり、ホールスパイスを入れるタイミングやトマトは水分が出るから後から入れるとかも実際にそうなので、本当に料理を作ってる気持ちになって楽しかったです。プレイ終わって、その日に本屋に行って南インド料理の本を買ってしまった(ちょろい)。

会話の中にしかでてこない料理などもあるのですが、あたりまえですがそういうのがすらすら出てくるのが、ああ、違う文化の人たちの生活を体感できるストーリーだなあ、と楽しかったです。個人的に今後食べて見たいので、メモ!

・idli

朝食の定番だそうです。食べ方について考えると、サンバルやチャツネと一緒とか、チリパウダーとごま油とか、いろいろあるんだということをしれます。Venbaのお気に入りはチキングレイビーの残りと一緒に食べるやつだそうです。うまそう~~

おかおが可愛い

・chutney(cp1の会話で出てくる)

チャツネは有名ですよね。

・parotta(cp2の会話で出てくる)

サクサクで美味しそう〜

en.wikipedia.org

・dosa(Kari dosa、ghee dosa)(cp.2の会話で出てくる。ch7でもでてくるので後述)

・Idiyappam(cp.2の会話で出てくる)

en.wikipedia.org

・puttu

間には何を挟んでもいいらしく、Venbaはお肉を挟んだeraichi puttuが好きだそうです。手巻き寿司みたいなノリなのかな〜?

トレーはバナナの葉っぱ柄かな?

・Biriyani

色んなスタイルがあり、Venbaの母はハイデラバードビリヤニが好きだったそうです。あと、作るためのスパイスをカナダで調達するのが本当に大変だったって回想してて、移民はそういうところもでてくるよな〜と共感しました。

ふわあ~~

・podi(cp4 でママが一人暮らしにもってきなさい!っていうやつ。ふりかけを息子に持たせるのはうちの祖母もやってたな笑)

豆のスパイシーふりかけ。idilなどにつけて食べるやつだそうです。

www.indianhealthyrecipes.com

・kuska(cp4でパパのセリフで出てきた。ビリヤニのことっぽいけど、お米が違うのかな?)

www.indianhealthyrecipes.com

・cp5のママが作るごちそうは、メモ帳の文字(タミル語)と料理しか情報がない(英語の情報がない)ので推測。googleカメラ翻訳で大体わかりました。すごいな~

綺麗~!

読めねえーーー!!!

・ムルック முறுக்கு

くるくるしててかわいい

en.wikipedia.org

・  パニヤラム குழிப்பணியாரம்

タコ焼き機やんけ!!って笑っちゃった。

完全にタコ焼き機

どんな味なんだろ

en.wikipedia.org

実際にタコ焼きを作っている方がいた笑↓

wakka-kitchen.com

・フィッシュフライ மீன் வறுவல்

魚にマサラを塗り込んでたっぷりの油でこんがり!

絶対美味い

www.youtube.com

・ラッサム ரசம்

作り方がテンパリングだー!!ってテンション上がった。

器が可愛い

ja.wikipedia.org

・チキングレイビー கறி குழம்பு

ご飯が欲しい…(日本人)

www.youtube.com

・チキンフライ சோழி வறுவல்

骨付きなところがイイ

www.youtube.com

 ・Nattu Kozhi Kulambu

チキンストックから作るの贅沢

www.yummytummyaarthi.com

・Mulligatawny

cp6でスープについて考えると、昔父親が「Mulligatawnyは自分たちのスープのパチモンだ」って言ってたな~と息子が回想します。Mulligatawnyは、英領インドの時代に、インド人のシェフがラッサムに基づいて、イギリスである食材でできるように創作したスープだそうです。スパイスもカレー粉がつかわれ、タマリンドではなくレモンが使われていたりと、努力がうかがえますが、地元のやつの方がおいしいっていうパパの気持ちもわかる笑でもそれこそ、イギリスに移民となったインド人が作った料理なので、せっかくの努力を移民の君が汲んでやってもいいのでは!という気もする。笑

jp.ndish.com

・dosa

作り方にコツがいりそう。idilとバッターはどうも同じようです。使い道無限大!

ドーサパーティとか楽しそうじゃない?

・oothappam

Dosa+野菜いろいろ!南インドお好み焼き。エビとかも入れたら絶対美味しいと思う

色んなもの入れたくなる~

en.wikipedia.org

www.youtube.com

Kari dosa

Dosa+卵+お肉(マトンかな?)。お父さんが好きだったみたいで、cp2でもセリフにちょこっと出てきます。

卵も入れるところがいいね!

ゲームプレイ後、タミル料理のwiki見るのが楽しい!

ja.wikipedia.org

 

まとめ

映画くらいのサイズ感で、知らない文化、悩みを知るきっかけをくれ、また最高に美味しい南インド料理を教えてくれるとても良いゲームでした。また、初めて知る料理について、作る工程やそこに付随する物語のおかげで、レシピを見るだけでは感じられない親近感や興味を抱くことができ、素晴らしいきっかけとなってくれました。製作者の方々に感謝!ちなみに、製作者の方は作中の息子の立場、移民二世の方だそう。

 

おまけ

思い立ったが吉日ということで、クリア翌日に南インド料理屋さんの虎ノ門のナンディニさんに行ってきました!

www.nandhini.jpイドゥリ、

サンバルとチャツネつき!

ラッサム、

すっぱうまい!

ギードーサ、

BIG!!!!!!

ビリヤニをいただきました。

マトン!ゲームと同じで、白いお米を上にぱらぱらするんだね

どれも美味しく頂きましたが、とくに感激したのはドーサでした!めっっっっっちゃ美味かった!!正直、餃子の皮のパリパリとかお好み焼き的な感じかな?と思って食べたら、もう全然違くて、まずギーの香ばしさがすごく、パリパリながらもところどころもちもちというか食べ応えもあり、生地だけで無限に食べれる美味しさでした。インド料理としてメジャーになってないのがものすごくもったいないと思います。とってもおすすめ!!!

あとチャイとプレーンラッシーも飲んだのですが、ラッシーが激うまだったのでこちらもおすすめです。

ラッシーはどろどろ濃厚系でした!

in Stars and Timeをクリアしました(ネタバレあり感想)

ゲームについて

2023年に発売した、タイムループする世界が舞台のRPGです。主人公のパーティ5人組が、「ラスダンに挑む直前」から物語が始まり、主人公だけ記憶が引き継がれる状態で、何度も何度も同じ時を繰り返し、手がかりを得てループから抜け出すために奮闘します。

store.steampowered.com

きっかけ

多分webのゲームメディア記事とかで何月に発売予定~っていう記事が書かれていて、タイムリープ系の話は大好きなのでウィッシュリストにとりあえず突っ込んでおり、最近ぼ~っとウィッシュリストを眺めていたら発売していたことを知って、評価も高かったのでプレイしました。

 

感想

全体(ストーリー)

24時間くらいで、ノーマルエンドともう一つのエンドをクリアしました。キャラクターが皆魅力的で、会話がすごく楽しかったのと、主人公がループで追い詰められていく展開の辛さの没入感が非常に高くてめちゃくちゃ良かった。全体を通して、「変化を受け入れる」「変わる勇気を持つ」話だったなと思います。

ループもので、主人公しか記憶が維持できず、追い詰められていく…というのは予めわかっており、私は追い詰められる描写は好きなので、どれくらい追い詰められるのかな♪と期待していたのですが、思ったよりもかなり追い詰め描写が丁寧でエグく、マジか…ウッ…ヘヘッ…ってなりながらプレイしていました。追い詰め方のバリエーションも細かくて、「同じ」ことに対してうんざりしていく様子や、自分の問題から目を背け逃げ出してしまう様子、自分の過ちで追い詰められる様子や、摩耗し効率厨になって倫理観がぶっ壊れていく様子など多岐にわたっており、暗黒フルコースでした。個人的に一番きつかったのは、効率厨になった結果仲間のパワーアップイベをショートカットしようとして大失敗するあのシーンです。次にきつかったのはボニーが握られるアレ。あと、弔い方について話していたのをボニーに気づかれてしまい、シフランが慰めようとするんだけど嫌われてしまうシーンとか、入ってすぐのところにいる哀し身(この訳し方いいですよね)をぶっ殺したときに仲間に引かれるシーンも…思い出したらどんどんでてきた…心のえぐり方が豊富なゲームでしたね^^

一方で、パーティメンバと心を通わせるシーンは非常に心が暖かくなりました。どのメンバも魅力的で、いろんな形で支え合い、リスペクトしあっていて、これまでの旅路も全部くれ!!って感じでした。一つ面白いなと思ったのは、こんなに素敵なパーティなのに、ラスダン手前の段階でもまだ互いに踏み込めていないところがあって、今回の出来事がなかったらもしかしたら皆互いに気持ちを表に出さずに解散していたかもしれないなっていうところです。互いに尊重し気遣うのはいいのですが、逆にそれによって自分が恥ずかしかったり相手から拒絶されることを恐れたりして、相手の心に踏み込んだり自分を開示したりすることができていなかった部分が、皆あったのだなと。作中の「ウツロイ」の教えでもありますが、変化をするということはそれまでを壊すということであり、仲良く皆で素敵に過ごせている今を、相手に踏み込むことで壊してしまうことをおそれていたのかなぁなんて思いました。シフランが触られるとびっくりしてしまうというところも、シフランに聞くのではなく皆で察して(ある種勝手に)気遣って触らないように気をつけていたっていうところや、シフランが昔のこと、故郷のことを隠していたり、シフランが「手伝いたい」と相手に歩み寄るまで、皆が開示していなかった自己だったり、最後のループでの態度をシフランが謝るときに、ミラベルやオディールが、シフランを知ろうとしなかったことに対して謝っていたり、それこそシフランが話の一番の肝である「みなとずっと一緒にいたい」の思いを隠していたし、皆が皆「旅を続けたい」と思っていたのに言わなかったのも、そういう、変化を恐れ「踏み込まない」「拒絶されることを恐れる」ことだったのかなと。作品のテーマとして、「ウツロイ」、一つにとどまるものはなく変化し続けるから、より良く変化し続けよう、というのが重要である一方、変えられないことに対して無理して変わる必要もなく、変えられるところ、変えられないところがあるから、そこを切り分けるのも大事なのかなと思いました。本編の旅が終わっても、もう少し旅を続けることはあきらめなくてもいい。でも、ずっとずっと一緒にいることはできず、旅の後はいずれそれぞれの道を歩むこともあるだろうけど、それでも場所は変わったとしても、心はともにある。(お互いの人生の中に、お互いの存在がずっとありつづけるだろう、ってオディールのセリフが好き)形が変わっても、変わらないものはあるんですね。あと、一人では無理なことでも、だれかとなら乗り越えられる、というのももう一つのテーマなのかなと。本編ラストの皆が助けに来てくれるところもですが、ループとの対話ができるENDでのループとのやりとりで、より強くそれを感じました。他にも、エンディングで、ミラベルが、自分もシフランも抱え込みがちな性格だから、もっと話そう、そうすれば手伝える、とか、オディールが故郷の記憶がないことについて、私なら他の人よりも理解してやれるかもしれない…とか。他人は、自分と違うからこそ、その気持ちが分からず不安になることもありますが、違うからこそ、分かち合えるんだよな、と思います。あと加えて、王って、シフランと対になっていると思うんですよね。どちらも故郷、自分を失い、彷徨っていたら、かけがえのないものに出会った。それを失いたくない、という気持ちまで同じで...何が二人を分けたのかといったら、仲間(+ループ)の存在なのかな、思いました。

あと、ループが終わってから、ボニーは桃も好きだったのか!ってびっくりするシーンが個人的に印象的でした。シフランは、ループしまくり、皆のことなんか全部わかったつもりでいましたが、そんなことはなく、知らない一面もまだまだあるんだよと。普段、生活していて、他人について、その人の考え方とかをすべてわかったつもりになってしまうことってたまにあるかと思いますが、他人の中身を完全に知って理解することなんて一生不可能であり、わかったつもりになるのは最も傲慢な行為であり、相手を知ろうと、歩み寄ろうと努力することが大事なんだなと思いました。そしてそのためには、自分も相手も、伝える、話すことが大事なんだと。最後に、この旅を続けたいと思ってたのは自分だけだった、みんなはそうじゃないと思ってたって、シフランが他のメンバの気持ちを勝手に想像して決めつけて恐れていたところとかもそうですね。

あともう一つ印象的だったのが、最後の最後、ループの末、仲間に暴言を吐いて大失敗した回で、それをやり直さずにエンディングを迎えたことです。プレイした時には、あの素敵なパワーアップイベントで得られた関係が全部なかったことになった上、更にむしろ物語開始時点よりもひどい状態なんて…あの素敵なループの状態で好感度高い状態でやり直させて~~と思っていたのですが、そもそもこの思考が、劇中のシフランそのままで、仲間を意志のない人形として取り扱い、自分が愛されていることが一番大事、そうなるように仕組むことを是としていしまっていたな~と振り返りながら反省しました。自分にとって都合のいいエンドを望み、暴言をなかったことにするって言う思想ですよね…自分の問題から目をそらさず向き合っていくことが大切ですよね。あと、最後のループで仲間たちが、酷いことを言われたしそれに傷つきもしたけど、それだけでシフランを見捨てたり嫌いになったりしない、というのも、なんというか、仲間で過ごしてきた時間はかけがえのないものであり、パワーアップイベがなくなっても、ラストループで喧嘩しても、無かったことになるわけではない、というのがなんだか救われるような思いでした。

あと色んな国の人たちが集まって、それぞれのなまりがありつつも一緒に行動してるってのが良かったですね。サモサの味付けも地域によって違うとか、本もカ・ビュー語で書かれているのはオディールが訳してくれて、ニュアンスが変わるところがあるとか、宗教も国によって違うとか。色んなところでナショナリティの違いが感じられて面白かったです。

あと、テキストの"間"が良かった!

そういや、"やめる"を選ぶ時が来なかったな。選んだ未来があれなのかしら...

下記に、感心したトピック別にちょっと分けて記載。

・主人公が置かれている状況への没入感の高さがすごい

タイムリープ系の話って、ADVのように物語メインのメディアで多く扱われる印象があり、そういう場合って、毎回同じ繰り返し、と言う描写は言及はされるものの、カットされることが多いと思うんですよね。全く同じテキストが繰り返されるのってプレイ体験的には無駄なので、同じことがプレイヤーに理解された段階でそこは親切にカットしてくれることが多いというか。ですがこのゲームは、全くそのようなことはなく、本当に「全く同じダンジョン、全く同じセリフ」を、ず~~~~っとプレイ中かなりの時間聞かされることになります。さらに特徴的だなと思ったのが、「見たことあるシーン」はスキップ機能でぼ~っとすることができるのですが、これは本当に主人公がぼーっとしているので、既読だけスキップするなんていう仕様ではなく、万が一主人公側のリアクションが違ったせいで相手のリアクションがちょっと変わっても、そのままスキップされてしまうところです。(物語の大きな手がかりになる差分が生まれたときには流石に止まってくれますが)ゲーム性という点では不便極まりないですが、この仕様は主人公の気持ちに没入するという体験を非常に深めていると思います。ループ中は、自分側からのリアクションが変わらない限り、相手からのセリフは全く変わりません。一方で自分側のリアクションはだんだん変化していきます。例えば、一周目は初めて聞く会話なので普通に返して、二週目はもう知ってるんだけどね、と思いながらという描写が入りながらも一周目と同じように返答して、三週目には少し返答の仕方が雑になり、それでも返答の内容が変わらなければ相手側からのリアクションは変わらず、四週目は黙るようになり、そこでようやく流石に会話の流れが一周目と少し変わる…みたいな感じです。先ほどのスキップ機能は、二週目以降ずっと使えるのですが、これを押すと上記の差分を全く見ないことになります。差分を見たければいちいちスキップしないで全部聞いてあげることになり、これによりさらに同じ会話へのうんざり度がUPし、主人公の感情の摩耗をより身近に体験できるようになっていると思いました。主人公側のリアクションもプレイヤーのうんざり度ととてもマッチしている台詞になっていて没入感が非常に高かったです。

あと、レベルがシフランだけ上がっていって、敵がワンパンになっていくところも良かった。メニューのキャラクターのイラストが話を進めるにつれ顔が死んでいくのとか、イベントを経ると、システムメッセージの"仲間"が"家族"になるのもイイ。システム的なところでそうやって変化を表しているのも面白かったですね。

・差分がものすごい細かい

ループを繰り返すごとに変化していく主人公のリアクション、気持ちの変化が非常に細かく描かれており、それがプレイ中の自分の気持ちとよくリンクしていたなと感じました。なんというか、普通のゲームだったら、同じ話を聞いたときの主人公側のリアクションってせいぜい2~3回めくらいまで用意されていてそれ以降は同じ、くらいの差分だと思うんですけど、このゲームは体感その倍くらい用意されていて、同じ話にだんだんとうんざりしていったり、やけくそになり、そして摩耗しておかしくなっていく様子がめちゃくちゃ丁寧に描かれていました。ゲーム全体としてチャプター的な区切りが4つくらいあるのですが、その1つのチャプターごとに多分4~5段階くらい変化していた気がしています。だから合計20弱くらい、そしてその変化が調べる箇所や会話ごとに用意されているので、本当に差分が凄まじい。プレイ中はひたすらいろんな箇所を調べまくり、その差分に共感しつつ驚いていましたね~

人間性、多様性の描写が非常に丁寧

パーティメンバたちは信仰している宗教が違ったり、主人公とパーティメンバの一人はノンバイナリーだったり、また別のパーティメンバはおそらくアセクシュアルだったりといったように、いろんな個性・価値観を持つメンバが集まっているのですが、これに対して、特段気を遣うわけではなく、互いに互いを尊重して、理解しようと努め合っており、皆の会話が、言葉をしっかり考え、選んで、丁寧にしているのがすごく好感が持てました。そして、パーティメンバがそれぞれ抱えていた自分の気持や考えを吐露するシーンがあるのですが、そういうときのセリフがすごく丁寧というか共感できるというか具体的というか…言語化しづらい気持ちを丁寧に描写してくれていて、私が似たように悩んでいることがトピックになったりしたときには共感し、そうでない話題のときは、こういうことで悩んでいる人は、そういう気持ちで悩んでいるんだなと理解を深める助けになりました。パーティメンバの、「人間性」の描写がとても丁寧で、キャラクターが、「属性をくっつけた」感じではなく、個々に自身の価値観を持ち人生を歩んできた、一人の人間なんだなということを実感できました。加えて、良かったなと思ったのはパーティメンバの皆の個性が生み出す負の面も描いていたことです。皆、個性的ながらもめちゃくちゃいい人なんですけど、個性があるということはやはりそれによって生まれる弊害もあるわけで、人によってはそれが他の人にとっては悪い面となってしまうこともあります。例えば今までの自分にけじめを付けて新しい自分となり、そこで終わらずに更にこれからもいろんな自分になってみたいと言う人は、いろんなものに積極的であると同時に、一つに決められない優柔不断であるともいえます。感情的にならず的確な指摘をくれる人は、頼りになると同時に、冷徹な人であるとも言えます。あと、パーティメンバとは別に、ボスについて、その思想が、ある面では主人公も共感・同意できる面がある、と描かれているシーンがあったりします。さらに、パーティメンバのミラベルは自分が信仰しているウツロイ教について、盲信するのではなく窮屈、時代遅れだと感じる部分があると話すシーンもあります。そういうふうに、多面的な視点で物事を描いているのが、すごくいいなと思いました。正しい意味での「多様性」を描いている作品だと思います。なんというか、互いに違うが、それを押し付けるのではなく、尊重しあい、心地よい距離感で共存していくという感じ。

グラフィック

モノクロのグラフィックが特徴的で、最後に色が戻るシーンがあるのかなと思ってましたが、そんなことはなかった。笑ドット絵もよかったですが、イラストがやっぱり素敵でしたね。みな表情がいきいき(喜びだけでなく、負の面も(重要))してましたし、笑顔が素敵だった。イラストレーターさんのtwitterフォローしちゃった。

翻訳

非常~~~に丁寧で、全く違和感ありませんでした。文句の付け所なしです!一つだけ、合言葉とパスワード、で表記ゆれがあったかな?若干理解がワンテンポ遅れる言い回しが一二箇所くらいありましたがほんとそれくらいで、キャラクターの口調も個性に合わせてしっかり分けられており、物語への没入感を全く阻害せず、素晴らしいローカライズでした。主人公のシフランはダジャレ好きというローカライズの大きな壁である特性を持っているのですが笑、しっかりダジャレも日本語でダジャレになっていました。あ、一つ思ったのが、ノンバイナリーの子の一人称って訳すのめっちゃむずそうだなと思った。シフランもそうですけど、特にボニーはオイラって言うから完全に男の子って感じがしちゃいますがノンバイナリーなんですよね。原語だとIなはずなので、ボニーに対する感じ方が結構違いそうだなと思いました。あと、シフランはhe/theyで、ボニーはthey/themなんですね。日本語だとどっちもプロフィール上はノンバイナリーになっていて、でもこれ以上表現しようがないので、言語の違いって難しいな。というか言語が英語と日本語だけって、珍しいですね?

音楽

シフランの精神状態で同じ曲でも変化していくのが面白かったですね。サントラがなんか前半しかでてないっぽい?ので後半もくれ~!!!

キャラ雑感

どのパーティメンバも、パッと見の印象と実際のギャップが大きく、人間の多面性というか、意識して外に出す仮面と、うちに秘める、外に出せない内面は違うんだなっていうのが実感されることが多かったです。

シフラン

我らが主人公シフラン。"旅人"といった感じで、飄々としている印象ですが、その内面はかなりナイーブかつ内気で愛が重めの子でした。みんなのことが大好きなのがかわいいですよね。エンド後はもっと自分をさらけだして、失ってしまった記憶をみんなの暖かい記憶で埋めてしまうくらい楽しい時間を過ごしてほしい...

シフランは、旅が終わって、皆は別れるのは平気だろうけど、自分は嫌なんだ…ってラストに明かしますが、他人の気持ちを読むのが苦手な子なんですよね。一方で、逆にパーティメンバからは、普段の態度から一人のほうが好きみたいに思われている節があります。まあ実際に常にみんなでわちゃわちゃするのが好きなタイプではなく、一人の時間のほうが基本的に気楽なタイプとは思いますが、だからといって皆と離れたいわけではなく(これはオディールにも言えると思う)。互いに、互いを誤解してたんですねえ。皆との旅は自分にとって一番幸せな時間だと答えたシフランが愛しいよ…

みんなに嫌われたくない、嫌われてしまう、離れないで、っていう気持ちがすごく強くて、これは過去に何かあってそうなってしまったのか、依存心が元々高めなのか、わかりませんが...シフランは別にあらゆる人に対して嫌われたくないっておどおどしてるわけではなく、仲間に対して強くそう思っている(怪しい...アチブでも、オディールに手伝って欲しくない、なぜなら、ループの原因がわかったら僕のことを嫌いになるだろうから!って言ってる)ので、これは故郷の記憶を丸ごと失ったことで、自分の大切なものがいなくなることを恐れているのかもしれないのかな〜とか思いました。また、この自信のなさは、自分の記憶がないことも関係してるのかなとも思いました。記憶がない、人となりがわからないような人間である自分は信頼に足る人間ではない、と無意識に自分で自分のことをそう思ってしまっているのかも。他のパーティメンバに自分の記憶がないことをあまり知られたくない様子だったのも、信頼できない人間であることがばれてしまったら、嫌われる、離れていってしまうと思ってたからなのかなあ、とか思いました。ループを繰り返すと、シフランは、オディールのパワーアップイベで、"自分とのつながりは感じられないけど、つながりを作りたくてこの国を訪れた。大した度胸だ。革新的ですらある。僕はそれが・・・妬ましい。""彼女は恵まれてる。自分のルーツをもっと知るために、何処かへ旅に行けるんだから" "そうは思わない。わかっていないのはオディールの方だ。生まれや出自などのルーツが個性を左右しないなんて思えるなんて、ゼイタクなはなしだ。"と独白します。オディールは、自分の半分を構成しているはずの、存在している国に対して所属感を感じられないという話でしたが、シフランは、オディールと違って故郷が物理的にも記憶的にもないので、その折り合いすらつけられないというか。ヴォーガルドを見て、自分のルーツは感じられなかったけど、自分は自分だ。と思えたオディールと違って、そもそもどこにもルーツを感じられないし、記憶がないせいで、「自分は自分だ」とも思えない、自分が何者なのかすらわからない。自分が何者なのかわからない、過去が何もない辛さは、想像することしかできませんが、シフランにとっては、自分と故郷の記憶がないことによる自分への自信のなさが、自分の中で覆せない事実として根付いてしまうくらい、強烈だったんだろうな。

 

以下、トピック別にちょっと分けてみました。

・ダジャレ

おしゃべりキャラでもひょうきんキャラでもないのにダジャレをいうって言うのが意外でした。仲間パワーアップイベの何回かめで、シフランは、「イザボーは自分の人生に笑いをくれた人であり、彼を笑わせたくてダジャレやジョークを言うようになった、下手なダジャレを言ったときにイザボーが爆笑してくれて初めて、自分という人間が理解できた」、と独白します。初めたきっかけがある種恩返しなのが愛おしいね...「自分という人間が理解できた」という部分は、過去の記憶がなく、そもそも自分はどんな人間だったのか、何を好み、どのような動機で生きていたのかすら分からなかっただろうシフランが、人を笑わせる、という行為をしたときに、きっとなにか"しっくりきた"んだろうな、と思いました。なんというか、心から満たされることをしているときって、ああ、これが自分なんだなぁ、と思うときがあると思うのですが、そんな感じなのかな~。あと、ループとの会話で、「ダジャレやジョークで気を散らして質問させないようにする」という話もあり、ジョークがうまくなっていくうちに、処世術としても使うようになったのかもしれないですね。

 

・故郷や過去の記憶について

シフランは、自分の失われた故郷、過去の記憶について、それを少し思い出すようなことがあると、非常に強い抵抗を示します。(マントや、サモサの好み、かま焼きの思い出、銀貨など)これ、ゲーム中は疑問で、嫌な思い出ならまだしも、全てを思い出に残したかった、というのなら、思い出せそうなら思い出したい!と深掘りするのでは?と思っていました。しかし、今振り返ってみると、これはたぶん、失ってしまったものについて思い出すと、それが失われたことが強く感じられてしまうから嫌がってたのでは、と考えられるんじゃないかなと思いました。例えば、親しかった人が亡くなった時とか、その人のことを覚えていたい気持ちはありつつも、その死が受け入れられていない間は、むしろ思い出す方が辛いですよね。そのことを思い起こさせるようなものは避けたくなったりします。この矛盾なのかな〜、と。

あと、故郷や文化が失われてしまうというのは、現実だと、人々が記憶喪失にはなるのはありませんが、紛争などで物理的に破壊されて無くなってしまうというのはあるなぁ、と思いました。あとは、例えば古代の文字とか、ものはあっても文化を知る人がいなくなってしまった場合もありうるなーとか。でも記憶は失っても好きな味は覚えているというのが、具体的に思い出せないけどなんとなく懐かしく感じるものとかも現実にあると思うので、身体的な、いわゆる体が覚えている、っていうのがシフランにもあるんだろうなと思います。なぜ思い出そうとすることが世界のルールに反するのかはよくわからなかった...

エンディングではボニーに、記憶がないことについて、いつか詳しく話すよ、と伝えているので、今後いつかシフランが、記憶がないことについて引け目を感じないようになり、そして失ってしまったことを受け入れ、たまに思い出せる昔の思い出を、目を背けるのではなく、皆と共有できるようになったらいいなあと思います。

 

・顔グラの変化

細かくて良かったですね!顔が死んでいくことでしか得られない栄養素が、ある。最後は帽子がなくなったのが、これからは自分を隠さず生きていくという象徴なのかな〜とか思いました。

ACT4の疲れと幸せを同時に感じる絶妙なのこの顔がどうしようもなく好き

・皆がシフランに触らないように避ける

てっきりシフラン側が触られるのが嫌だと主張したのかと思ってたら、みんなが(勝手に)気を遣っていたというのがなんかリアルだなと思いました。他人が、自分の気持ちを自分よりわかってるのがなんとなく嫌だというのはよくわかります。なんというか...自分の判断を奪われているような感じというか...もちろんプラスなのもありますけどね、自分のことをよくわかってくれてるんだなっていうのもありますから。でもこういう勝手に遠慮される系はなかなか難しいですね。ボニーがいい意味で気を使わずにどうして?って聞いたのが良かったなあ。大人になるとデリケートなところは触れないでおこうとなりがちですが、踏み込むことでしか気づけないこともありますからね。

 

ダガー

皆の前で自殺するのヤバいですよね(褒め言葉)

 

サトイモフリット

英語だとMalangaとgiraumonと言われていて、Malangaのフリッターレシピを調べてみたらキューバ料理が出てきました。

www.cook2eatwell.comほかにも、ハイチ料理でマランガは使われるそうです(ハイチ料理 - Wikipedia)。giraumonは北アメリカが原産のものらしいです。ただ、シフランの故郷は多分特定の国を思わせないように意図的にされている気がするので、特にキューバやハイチがモチーフというわけではない気がします。ただ、アジア的なカ・ビューがヴォーガルドの裏っ側なので、ヴォーガルドはアメリカやヨーロッパっぽい気がしていて、そうすると北に浮かぶ島という点ではもしかしたらすこしイメージされてるかもしれませんね。(制作者さんの開発ブログに地図がありましたDevlog #10: Questions and Answers - IT'S THE LAST DISC)この料理初めて知りましたが、めちゃくちゃ美味しそう。ちなみに、steamのゲームのページからいけるマニュアルに、ボニーのレシピが載ってます!今度作ってみようかな。サモサの味付けが国ごとに違う話も興味深かったですね。サモサっててっきりインド料理だと思ってたんですけど、発祥自体は中央アジアだそうです。日本ではあまり身近ではなく、インド料理屋に行ったらメニューにあるけどそういう異国料理わざわざいく人じゃないと頼まないくらいの珍しい料理のポジの印象があるので、おなじみの料理として出てきたのに結構びっくりしました。アメリカとかだと人気なのかもな〜。(サモサ - Wikipedia

料理が好きなのでボニーのおやつ色々みるのが楽しかったです。

カワイイ
ミラベル

典型的な真面目系の信心深い女の子かと思いきや、ホラー小説が好きだったり、自身の信仰自体に縛られていることを悩んでいたり、あと最後にシフランに暴言はかれたことに対する、最後の最後のシーンで、皆許す中、ミラベルは今後怒ることもあるかもっていうので、最初の印象よりもはるかに人間味があるというか、パーティメンバの中でも案外一番頑固というか、譲れないものがあるというか、意志がしっかりした子なんだなという印象でした。

あと、aroaceな子(製作者の方のブログにありました。aroaceという概念、表記を初めて知りました。)です。あまりそちらの方面に詳しくなかったので、マッチングの話題が出たときに、てっきりいつかいい人が見つかるよっていう感じになるのかと思っていたらそうはならなかったので、考え方は変わる、増えるんだなと、勉強になるなと思いました。あと、ミラベルの悩みの、学びとはなにかに生かさないと価値がないと思っていた、っていうのに対して、学ぶこと自体が楽しければそれはそれでいいんだよ!っていう仲間のリアクションがすごく好きで、そして私にとっても救いになりました。私も、学びに対して、それ以外にもいろんなことに対して、意義や意味がないとだめだと思ってしまうタイプなので…更に、エンディング時の一番最後の会話で、シフランは聞かれていないことを自分から話すタイプじゃない、自分の問題で、他の人を煩わせたくないから、黙っている方がいい、だから気持ちを死ぬまで閉じ込めておくタイプなんだよね、私も同じだった。だから、今後はもっと話そう、そうすれば、支えあえるでしょ!というシーンも好きです。感情の相棒ってフレーズ、いいよね。

お隣にすわるとニコニコするのが可愛くて好き

イザボー

ムキムキちょっとお馬鹿な兄貴キャラ、かと思いきや、それは過去の自分が憧れていた人物像であり、現在の姿は「ウツロ」って手に入れたもので、過去の自分はかなりのガリ勉で、(オディールの知らないことまで知っている!)内気だったという、作中でも随一の意外性をもつキャラクター。他人の目を気にしていないようで、むしろ一番気にしているんですね。ファッションデザイナーになりたいという話や、多分ですけど爪にマニキュア塗ってるし、おしゃれさんなんだな〜と思いました。あと、作中で一番感情の扱い方に長けている人だと思います。ミラベルが取り乱してしまったときに慰められたのは彼のおかげですし(実際オディールもそう言っている)、ラストループでシフランに酷いことを言われたときにも、怒るまでの時間が一番長くてシフランを心配しているセリフも言ってくれますしね。彼の優しさは、ウツロっても変わらない根っこの部分なんだろうな。あと、もし死んでしまったら、その時の弔い方について、どうするか…という話題を出したところ、はじめはかなり驚きました。ゲーム始めたばっかりの時だったので、それなりに重い雰囲気はありつつもおやつタイムとか、シフランのギャグとか、攻撃もじゃんけんだったりしてゆるいところもあったので、急に「死」という現実が押し寄せて来たので…でも、現実から目をそらさず、死後のことまでその人を尊重しようとするその姿勢は本当に尊敬できるなと思います。

あと、結構独占欲高めの人だと思います笑シフランの呼び名をミラベルに許さんところとか、オディール像のところとか。

そう思われる環境で育ってきたんだろうな…

デザイナーになりたいだけあっていろんな服の知識を教えてくれるのが楽しい
オディール

好き!!!!!!!!!!!!!!!初めの第一印象のときはそんなに気になってたわけじゃ無かったんですけど、なんかじわじわ好きになり、いつのまにか大好きになってました。めちゃくちゃ推しです。一番初めに願いの木に願い事をするところ、はじめたてだったのでそんなにそれぞれの仲間に対してまだ理解が深く無かったので、一番偏屈そうだけど中身はいい人そうでギャップ萌えありそうって理由でなんとなーくオディールを選んだのですが、ここでオディール選んどいてマジで良かったな...まさか最後の最後のエンディングのセリフに差分が生まれるとは。オディールとカ・ビューを見たいです!!案内して欲しいです!!思い出話して欲しいです!!一緒に骨董市行きたいです!!ダンプリング食べたい!おにぎり食べたい!!いろんなところキョロキョロしたい!!ウォッカ飲みたい!!あと辛いものが好きらしいので辛いもの一緒に食べたい!!(apologies if youve already gotten asked something... - IT'S THE LAST DISC)

一旦落ち着いて...オディールは、自分のルーツを求めてウォーガルドに旅してきた人です。旅の理由を聞いたとき、なんというか、それって悩みになることなんだ、と、意外だなぁと思ってしまいました。私は純日本人で、周りにもハーフの子とがいなかったため、自分のルーツに悩まされるという経験がありませんでした。同じ立場にならないと、どう頑張っても人の気持ちは完全には理解できないので、オディールの悩みを完全に理解..というか、共感できないことが少し寂しかったし、悔しかったな。ハーフだけでなく、移民とかでもありそうな悩みだなあ。親が違う国の人で、そこで生まれた子供は、親の国と、住んでいる国のどちらに属しているのかについて悩みそうですよね。どちらに合わせても、どちらかと違うことが気になってしまいそう。やっぱり、「所属感がない」というのが根源の悩みなのかな。自分がどこにいても"よそ者"である、帰属意識が持てないということの辛さは想像できるし、共感できました。社会や、会社、何かしらのコミュニティに所属してはいるけど、気持ちとして所属感がない、というのってつらいし、しかもそれが「生まれ」になってしまうと、どこにいてもずっとその疎外感を感じることになると思うので、私が想像しているよりもずっと大きな悩みになりえるんだろうな、と思いました。しかもオディールの場合、母は自分含めて全てヴォーガルドのルーツは残さないで出てしまい、残されたのは周りのカ•ビュー人と少し違う身なりだけ。もし、母が去らず、自分のルーツを教えてくれれば、周りと違っても自分のルーツにもっと自信が持てていたのかなと思います。パワーアップイベントでオディールは、自分を形作っているのは、出自だけではない。どこから来たのかは重要だが、自分が自分である理由はそこだけじゃなく、ヴォーガルド人かカ・ビュー人かよりも、そちらのほうが重要といえる。って言っていて、私に取ってはそれほど意外ではない(生まれが全てではない)この考え方を、オディールは旅をすることで実感できたと言っていて、やっぱりかなり悩まされてきたんだなあと。オディールが孤高のひとなのは、これも原因の一つだったのかもしれないですね。オディールという名前は、非常にヴォーガルド風らしく(ループを繰り返して仲間の名前を忘れてしまうイベが発生するとループが教えてくれる)、親に名付けられたのか、自分で名乗っているのかわかりませんが、そこでも何か一つ抱えてそうだなぁと思いました。ウォーガルドの文化に触れて、これこそ自分の一部だ!と感じることはできなかったと言いますが、ダンジョン探索をする中で、本に書いてあることをミラベルやイザボーに聞くと、ウォーガルドを、その文化を愛していることが伝わってきて、それを聞くことで私も愛することができるようになるんだ、というセリフの通り、自分のルーツだと感じることはできなかったけど、愛することはできたんだね、とジーンときてしまいました。

カ・ビューはおそらくアジアがモチーフで、そのなかでも多分日本は結構強めに取り入れられている気がします。八百万の神様という考え方があるし、おにぎりは、ボニーが言い間違えるところ英語だとどうなってるんだろう?って思ってみてみたら英語でもOnigiriだったし、ダンプリングの餃子も、英語でも「gyozas」になっていて、中国語読みだと「Jiaozi」らしいので、かなり日本ぽい感じがする。でも服装はなんとな~く中国みを感じるので、まんべんなく入っている感じかな。日本文化に対する理解が非常に高いしローカライズも日本語だけなので、制作者さんの中に日本の方がいるのかしら?ていうか、好きなキャラと文化が近くてうれしいな。

 

オディールの好きポイントをひたすらあげます!!!!!!!!!!!

・ドライかと思いきや意外と茶目っ気があるところ

ラストのラスト、シフランにダジャレをいうところ可愛すぎるし、仲間たちのバカやるところになんだかんだ付き合うしむしろ自分から行く時もあるの、可愛すぎる。ボニーと仲がよくてkawaii

シフランがカウンターにぶつかって「にゃっ」って言った時

年齢差同盟が負けてボニーがシフランへのいたずらを提案する時

ラスボスに挑む手前なのにこの言いよう 最高

も~らい

・論理的なところ

オディールの感情的ではなく論理的に物事を常に語る姿勢が好きです。例えば、ミラベルが王に挑む直前、自分がどうして選ばれたのか、自分は相応しくない...と落ち込むシーンでは、今この場面で正しい人選だったのかと悩むことはあまり意味がなく、選ばれたのはミラベルであり、今ここにいるのもミラベルであり、貴重な時間を他の誰かだったらもっとうまくやっていただろうと考えるのに費やすのは勝手だが、目の前にはもう王しか残っていない、心を痛めたいのなら、王の急所を蹴り飛ばし、その墓につばを吐いてから存分にすればよろしい、って言うところ。感情的に励ますのももちろん大事なのですが、感情的に落ち込んでいるときには感情的に励まされても効かないときがあって、そういうときに論理的に状況を分析してくれると、いい意味で落ち込んでいるのがバカバカしくなるというか。 もう一つ、自分たちは友達じゃないよね...とシフランが過去のオディールの発言から問うシーンで、確かに、私のような年齢の人間とボニーのような子供が友達というのもおかしな話で、友達というのは適切ではない。しかし、私はきみたちを守るためならなんだってするし、皆もそうだと思う。だから、友達ではしっくりこないが…  というところ。なんというか・・・、俺たち家族だよな!!っていう、ノリや雰囲気ではなく、しっかりと根拠を持って言ってくれているところが好きです。まああと、こんなに論理的に話す人が、平然と守るためならなんだってするって話すところがたまらないっていうのもあるんですけど...(あとここ、家族という単語は得意ではないが…っていうのがね…)私が感情的に判断するタイプの人間なので、自分にない視点があるのに憧れがあるのかも。

ただ、そのおかげで、私からみたら無神経だな!笑と思うシーンもちょいちょいあり、例えば二人に分裂している哀し身とたたかうとき、倒す順によっては、片方がもう片方を庇って死ぬのですが、その時に、どんな気持ちだ、ボニファス?と聞いて、どっちもバカだ!って悲しそうにいうボニーに対して頭を撫でるところが、そもそもどんな気持ちだって聞いちゃうところが、姉が庇った経験があるボニーに聞くのが無神経だなと思うし、あとシフランに、片目だけでウィンクするのは無理があるぞ。きみはたまに忘れてしまうみたいだが。っていうところとかも。ただ、この二つに共通するのは、ボニーが自分の責任と感じてしまっていることで、多分、それに対してオディールはボニーの責任じゃないから気に病む必要はないし、関係ないと理解できているから、気にせず言ったんじゃないかなという気がします。上に書いた通りやっぱり感情の取り扱い方が下手というか、悪意があって聞いたわけじゃなくて、オディールは本当に感情に振り回されない人間なので、同じ感覚で話してしまうんだろうと思います。ミラベルが王直前で取り乱してしまうときも、気づかなくてすまない、とシフランにこぼしますし、共感性が低い...というと言い過ぎですが、少なくとも感情に振り回されないばかりに普通の人の気持ちが読みづらいという性格をしているのだとおもいます。ただ、それについて、ボニーの頭を撫でたりシフランに謝ったりと、時には良くない面として出てしまうことを理解し、気を遣えているのが、いいところだなと思います。他にも、ヴォーガルドの人間は全員祈り方を間違えたんだ、ってところで笑うとことかね笑これは私もちょっとどうしようもなさすぎて笑えてくる気持ちはちょっとわかる。あと、気が動転すると、感情的になり、手が出てしまう傾向があるように思います。ラストループでのシフランに暴言吐かれた時とか、ラストのデカシフランに攻撃するところとか。

あと、これだけ論理的なオディールが、ボニーに安心させられているのが好きです。

ときには全く論理的じゃないのも大事

・感情を取り扱うこと、さらけ出すことが苦手で、ずけずけ言うのに、本当の気持ちをさらけ出すのはためらうところ

自分自身が感情というのを取り扱うのが苦手、感情を読むのが苦手、自分を表に出さない人間であるのを自覚しています。でもそれに対して、開き直りすぎず、シフランにも似たもの同士だからと、我々の苦手とするところだが、ときには心を開くことも学んだほうがいい、とアドバイスしてくれるところも好きです。自分にできることがあったら遠慮なく言ってくれ、なにか悪いことが起きていたら、「気持ちは死ぬまで閉じ込めておくよ」なんてやめてくれっていうのも好き…

あと、上にも書いた、物語のポイントにもなる、オディールがパーティメンバーのことを友達ではない..と言っていたのが、イベントを経ると家族になる、というところですが、やっているあいだはイベントを経て最後の壁をとっぱらったからそういうふうに感じられるようになったのかなと思っていたのですが、振り返っていたら、一番最後の最後のループ、シフランがパワーアップイベ失敗する時に、「自分が友達だとみなしている人間」ってシフランに言ってるんですよね。なのであのイベントはきっかけでしかなくて、心の中ではあのイベントがあってもなくても変わらずずっとオディールにとってパーティのみんなは大切な存在で、それを表に素直に出せたか出せないかの違いだけなんだって思い、より愛おしくなりました...そしてそれを勘違いというか、そのまま受け止めてしまったシフランは、まあオディールの方が気持ちを隠すのが上手かったということだと思うので仕方ないとは思いますが、やっぱり人の感情を読むのが苦手ですね。

お花を渡すと分かりやすくテンションが上がるわけじゃないけど嬉しそうだったり、ラストでは、もう少し旅を続けたいと思っていて、皆に聞こうと思っていたけど勇気が出なかった...ともこぼしたり、オディールも、シフランと同じで心を開くのが苦手だって言ってましたが、出自の件(研究してないけど、何も言わないほうが楽だと思った)であったり、私が思ってるよりも自分を出すのが苦手なんだな〜と...あと、パワーアップイベで、「不思議なものだな…気分がずっと軽くなった。」って言ってて、彼女自身が思ってるよりも、閉じ込めていることによる重みが意外とあるのかもしれないな、と思いました。性格もありますが、年を取るとやっぱりあんまり自分をあけっぴろげにできないですもんね。

 

・優しくなさそうに振る舞ってるけど優しいところ

シフラン自身がそう独白するのですが、ACT4あたりでシフランがおかしくなってきて、ガラスの破片を調べるとポケットに突っ込んで怪我することができるようになるのですが、そこで真っ先に手当てをしてくれるんですよね。あと、トイレでシフランが不安になるシーンでも、声かけをしてくれるのはオディールだし…(もしかして最初の願いの木差分の可能性もあるかも?)ボニーに、焦げたサモサについて、本当に美味しかった、一番まずいなんてことはない、って言ってくれるし…

あと、パーティに参加した理由が「一国の命運をひよっこたちに委ねるなんて、考えただけで胃に穴が開く」なんですけど、やさしさ見え隠れしちゃってますよね。

カウンターにぶつかりまくると心配してくれる

ループ直前に一番初めに気づいてくれるのもオディール

・知的好奇心旺盛なところ

知的好奇心が旺盛で、自分のルーツを知ろうと星の裏まで旅に出てしまうくらい"知りたい"という欲求に素直なところが好きです。あと、本で得た知識と、人と話して得た知識には違いがあり、知識も大事だけど、そこに込められた意味や、感情的な側面も同じように大切なもので、本は文化に実際に囲まれたときの気持ちや浸かったときの気持ちを教えてくれることはない…だから、ミラベルたちにヴォーカルドのことを知るために質問する...って話すところが、すごく好きです。"知識"を、たくさんの事実を知っているだけの頭でっかちな捉え方じゃなくて、経験や感情なども含めて考えるその姿勢が、柔軟だと思うし、私自身大切にしたいなと思える考え方だと思います。あと個人的にこの考え方、すごく年の功が出ている気がする...きっと昔はオディールも知識だけを詰め込む、頭でっかちだった時代があったんじゃないかな〜と勝手に思ってます。

これに対するマダムのリアクションがワサビサンドイッチなのがウケる

これまでの旅の間も色々みてたんだろうな

シフラン評

・高所恐怖症なところ

マダムは完璧すぎるから、一つくらい弱点がないとな!のイザボーに頷きすぎて首もげた。

ディールがカニったれって言った...

・年長者の包容力

エンディングのかわいいってぽんぽんしてくれるところ好きすぎるし、シフランに対して私がいちいちこんな"子供"に怒っていたら常に怒らないといけないことになる。だから謝らなくていい。といってくれるのが、「細かいこと全部抜きにして、許す!」という、無条件の愛というか...そういうのを実行できるのが、大人だし、尊敬できるな〜と思います。

 

•洞察力が高く賢いところ

怪しい行動をたくさん取ると発生するイベントでこのアチーブメントがもらえるのですが(オディールに問い詰められたくて必死で取った)、シフランの怪しいポイントを全て結びつけ、ループの事実に肉薄するのがかっこいい。あと、ラスト戦で、シフランのループを止めるところもかっこよかった、時間のクラフトを止められるのすごくないすか?あとここ、話を聞きなさい!って、駄々こねる子供を嗜めてる感がすごかった笑

 

・笑顔がかわいい

笑顔がとてもかわいい!!!

かわいすぎる

・ピンチのときに笑うところ

これで一目惚れしたと言っても過言ではないです

かっこよすぎる

・シフランとの距離感

似たもの同士なところがあって、秘密の任務で、互いに何を探してるのかも知らないけど一緒に骨董商に行ったりしてたっていうのが好きです。踏み込むことでの仲良しももちろんいいですが、こういう空間だけを共有する距離感での仲良しもおつなものですよね。

 

・背が高いところ

もうここまで来るとなんでもありになってきた。マダムの背が高いのカッコいいよね

 

・恋愛歴

嫌いなやつを好きになったことがあるってそのフレーズだけでご飯五億杯いけるし映画作れるくらい興奮するんですけど???ストーカーがいたのも納得

 

・全部

これに言い返せないのかわいい

犬は守らねばならないのは全人類共通の認識

たまに素直になられるとグッと来るからやめてほしい

大事にしてくれてるんだ‥

kawaii.........
ボニー

ボニー、ボニファス、ボンボン。あだ名がたくさんあるのが海外だ!ってなった。序盤呼び名の種類が多すぎて誰のこと言ってるのかわからないことがよくありました笑彼…は正しくないですね、この子は、物語の初めは結構気難しいと言うか、打ち解けてくれない子供っていう印象でしたが、話を進めるにつれ、シフランとの関係がぎこちないのは、この子をシフランがかばって怪我をしてしまったからというのがわかってからは、根っこはとても優しい子なんだなというのが伝わってきて、後半は愛おしかったですね。だからこそ、握られるアレがクるんですけど…制作者、人の心がない(褒め言葉)おやつタイムも、常にいろんな料理を取り入れようと意欲的で、館で見つけた餃子のレシピを勉強しようとしたり、自分の地元ではないカ•ビュー料理のおにぎりを作ってみたり、シフランの好きなサトイモフリットも勉強して作ってあげようとしたり、健気...あとすごく好きなシーンは、皆が死んだときの弔い方のシーンで、パワーアップイベを経ると、なんでわざわざ負けたときのを話をしているんだ?と話している内容にしっかりと触れた上で、約束したから大丈夫だ!と言うシーンです。あと、ラストのラストで、約束は、守ることではなく、守ろうとすることが大事なんじゃないかな?と言うシーン。現実的な視点はもちろん大事ですが、時には根拠のない自信も大事だし、信頼も大事です。腹を割って話し、互いに守る、という約束を、皆で守ろうとするのが大事なんだなと思いました。約束は守れなかったら全く無意味、な訳ではありませんからね。約束だけでなく、いろんな事柄について、成し遂げなければその過程は全く無意味なのかといったらそうではないし。初めから諦めるのではなく"しようとする"のが大事なんだというのを覚えておきたいなと思いました。

 

まとめ

ループものは結構定番になってきたネタですが、それをゲーム体験として没入感高く再現されていて、それによる主人公との気持ちの同期が楽しかったです。加えて、個々のキャラクターの描写がとても丁寧で魅力的で、パーティメンバーにも愛着が湧きました。またルーツや多様性、変化について色々考えるきっかけをくれるストーリーで、学びにもなったな。あと、オディールという最高のキャラクターに出会えて嬉しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!素敵なゲームを生み出してくださった制作者の方々、関わったすべての方々、知る切っ掛けをくださった紹介記事に感謝!

 

オディールとシフランのコンビが好き!

2023年読書記録

通勤時に意外とちまちま読めることに気づき、今年は人生のこれまで読んだ本の倍くらい読みました(これまでが読まなさすぎた)。読書という行為のハードルが下がったおかげで本って面白いなとようやく気づけた年でした。そもそもゲームで好きなのがお話が面白いモノなので、本は当たり前ですが物語でしか魅せられないのでキャラ描写とかがむしろ映像作品とかよりも濃密で、具体的な絵がない分脳内で想像するのが楽しいんだなということに気づいた。あと、自分で読みたいと思った本だけでなく他の人がおすすめしてくれた本を積極的に読むことを心がけてみました。おかげでいろんなジャンルを読めて世界が広がったな。

 

三体

↓ネタバレあります

中国SF、ラスト二冊だけ積んでたので読み切った。人類の終わりのシーンはこうなんとも言えない気持ちになりました。あ〜ああっけないなあ、というか、物語のエンディングを見てる時の気持ちっていうか、失われていく思い出に想いを馳せるというか..しばらくぺらぺらの紙が怖くなった笑次元の話は面白くて、なんというか"悟る"って四次元の視点を手に入れて三次元を全て同時に見通すことなのかなとか思ったりした。

 

嫌われる勇気

去年の年末から仕事に悩み、自己分析を色々した結果、MBTIに辿り着き、INFPにおすすめ!と書かれていて、よく名前聞くし読むかと思って読んだ。確かに私がすごく共感できる理論が書いてあって、かなり生き方の指針を決める上で標となる本だなと感じました。ここからかなり自分の価値観を具体的に言葉にすることができるようになったと思います。あと、邪な考え方ですが、本文が対話形式なので、主人公の青年がおじさんに絆されていくように見えてしまい、謎の萌えを開拓してしまいました。対話形式の自己啓発本全部にこの概念を適用できてしまう恐ろしい考え方です。

 

アルケミスト

これも同じページでINFPにおすすめされてた本。狙い通りこの本もかなり心に残りました。結構比喩やメタファーが多く詩的な本なのですが、多分、昔だったらなんとなく言ってることはわかるけどよくわかんない本だなと思ってたと思うので、自分も物事の捉え方が年齢とともに変わっているんだなとなんとなく自覚したりするなどしました。

 

夢を叶えるゾウ

またしても同じページでおすすめされていた本。いわゆる自己啓発というジャンルは、なんとなく斜に構えて、手に取ることがこれまでの人生ではなかったのですが、この本はそもそも読む前や読んでいる間自己啓発というジャンルであることに気づかず読み終えたので、あとからこういう本が自己啓発というジャンルなんだと知り、思ってたよりも身近に読めたというか、もっと高尚なイメージがあったので、日々に活かせる新しい考え方を知ることができるいいジャンルだなと理解を改めました。また、どこかで、自己啓発本はいいけどスタートとしてそれで考え方の土台を作って、それ以降は普通の物語の本とか別のジャンルとかそういうのを読んだほうがよっぽど勉強になる、自己啓発本ばかり読んでても仕方ないよ、って書いてあるとこがあり、たしかに自己啓発本は手段であって、具体的ないろんな知識や知見の吸収先は別のところにたくさんあるから偏らない方がいいんだなというのも勉強になった。この本で学んだことでためになっているのは、とにかく何でもいいから行動すること、これにつきますね。あとは、やりたいけど成し遂げられないことがあるなら、やらざるを得ない状況に持っていくとか(テレビ断ちのためにコンセント抜くとか)、感謝を忘れない、とかですね。

 

仕事は楽しいかね?

またまた同じページでおすすめされてた本。自分キャリアに悩みすぎだろ。今でも悩んでますけど...この本で印象に残って今でも実践しているのは、毎日新しいことをすること、ですね。本当に些細なことでいいので、やったことない、知らないものを毎日経験する。これは我ながらいい習慣だなと思って続けています。あとは試すことに失敗はない、とかもいい考え方だと思います。

 

鋼鉄都市

SF本探してる時に刑事コンビものって聞いて、バディもの期待して読みました。バディもの感は最後の最後にぐわっっ!!と上がる感じで作中はガッツリではなかったけど、そこがむしろ狙ってないというか、途中ほんのりなおかげでラストが映えるなと思いました。昔の作品だけど、作中のアンドロイドに対する人間の取り扱い方の話(知性や創造性)とかは、AIが生まれてきた今にもそのまま通ずる話があるなあとそういう点でも興味深く読めました。結構翻訳が最初は取っ付きにくかったけど、だんだん慣れました。続編買ったけど積んでるから来年読みたい。

 

君の膵臓をたべたい

友達に勧めてもらったので読みました。有名なのが納得できる完成度の高さでした。名前は知っていたけど、こういうジャンルは絶対に自分からは手を出さないので、おすすめしてもらってよかったです。MBTIに手を出していたせいで、主人公二人の考え方や物事の捉え方のちがいをそういう軸で考えながら読んでいました。二人の考え方は真逆ですがどちらも理解できて、そして真逆だからこそ補い合い惹かれあったんだな〜と思います。二人は途中喧嘩もあったけどこんなに真逆なのに互いを拒絶することなく仲良くできていたのがすごいなと思って、日々違う考え方に対して拒絶するのではなくどんなもんじゃいと理解しようと歩み寄りたいなと思いました。

 

幸せになる勇気

嫌われる勇気を読んで非常に考え方に親近感を抱いたので、続編も問答無用で購入。一冊目ほど驚きはありませんでしたが、復習として改めて理解を深めるために読んでおいて良かったなと思うのと、あとこの本で新しくでてきて印象に残っているのは、愛というのは主語が二人になることである、というところです。言わずもがな自分だけでなく、そして相手だけを考えるのでもなく、二人を主語にして行動していくんだというのは、なるほどなと思いました。

 

お金の向こうに人がいる

Twitterアフロ田中の作者さんがおすすめされてて、前から経済の話を一回理解したいなぁという思いもあったので読んでみました。この本はかなりおすすめできるし、多くの人に読んでほしいと思いました。経済とか資本とか税金とかいろいろいうけど、まずそもそもお金とはなんなのか、何のために生み出されたシステムなのか?というところに目を向けている本はなかなかないと思います。お金は、金払ってるんだから当然、という思想ではなく、何かしてくれた対価として払うもので、金はただの手段であり、本来は人間がうまくいろんなことをスムーズにするために生み出しただけのもので、老後のためにお金を貯める!とかそういうのではなく、もっと大きな視点で、人間社会のサイクルに目を向け、自分だけで完結するのではなくもっと広く、そして本質的なところについて考えてみてほしい、という提案は、かなり考えさせられましたし、今後意識していきたいと思いました。

 

殺戮に至る病

友人におすすめされて読んだミステリ。ゲームでは結構謎が多いシナリオ系に興味があってよく手を出すのに、本のミステリは案外手を出していなかったので久しぶりのミステリでした。噂に違わず、最後までしっかり騙されましたね。

 

アウトプット大全

これもたしかINFP向けおすすめ本だったような...物事をアウトプットすることの効果、おすすめのやり方などが書いてある本です。確かにアウトプットは大事だよねと知っていたつもりでしたが、その認識を遥かに上回る、アウトプットの重要性を教えてくれました。これを読んでいこうそれこそこのブログを再開し、感想や日記などいろんなものを残すようにしたり、朝はアウトプットの時間にしたり、勉強する時などもインプットとアウトプットを意識して行動したりしました。おかげでこの一年かなり充実して過ごせたし、成長できたなと実感しております。とってもおすすめの本です。

 

時砂の王

SFおすすめ探していてサクッと読めておすすめと書いてあって買ったやつ。本当にサクッとよめる小粒なSFでした。普段翻訳SFばかり読んでいるので日本語だとなんか臨場感あるなと思って読んでた。

 

ペンギンは空を見上げる

友人の方におすすめしてもらって読みました。小学生の話ということで、なんか中学受験で問題文になりそうだなという妙に懐かしい気持ちで読んでました。素朴な話で、心が温かくなりましたね。純粋な気持ちを見ると心が洗われますね...

 

サピエンス全史/ホモデウス

INFJを理解するっていう名目でおすすめされてて、興味を持ち読んでみました。INFJがどうとかそんなことよりも、書いてある内容がかなり衝撃というかパラダイムシフトというか、今まで当たり前だと思っていた価値観が全部覆されて、しばらく謎に落ち込むくらい驚きの本でした。嫌われる勇気とは別ベクトルで、自分の価値観を新しくしてくれた本です。読む前の自分にはもう戻れないと思います。それくらい私にとっては衝撃でした。

 

アルジャーノンに花束を

本屋でなんか本買いてえ!!ってなって、名前有名だしハヤカワだし!と思って買って読みました。私にとっては、思ってたよりはあまりインパクトはなかったかな〜。

 

素晴らしい新世界

こっちは、サピエンス全史で引き合いに出されていた本で、ユートピアとはなんぞや?っていうのに興味を持って読みました。これもサピエンス全史に準ずるくらい結構衝撃的でした。

 

あなたの魂に安らぎあれ

こちらも友人の方におすすめしていただいた国産SF。上にも書いたけど翻訳SFしか目に入らないので日本のものを読めて良かった。なんというか、死生観とかそういうところってお国柄でますよね。物語中の僧侶のような存在も、国産ならではだなと感じました。いい感じにハラハラさせられ、かつ色々考えさせられる、バランスの良いSFだったと思います。続編も買っちゃったので来年読むぞ。

 

果てしなき流れの果てに

おすすめSF収集してた時にチェックしてた国産SF。最後の後書きでこれが連載でオチは初め決まってなかったって書いてあってびっくりした。そんなにインパクトは大きくなかったけど、続きが気になるドキドキ感は味わえたかな。

 

世界で一番透き通った物語

Twitterでおすすめされてて、インディーゲームをやった時みたいな満足感のある読後感って書いてあり俄然興味を持って読みました。なるほどなーー!とオチにはすごく感心した。たしかにプレイ時間3時間くらいのギミックがなかなか洒落てるインディーゲーム感ある。

 

幼年期の終わり

めちゃめちゃ有名な海外SF。元々知ってて興味はあったけど、具体的な後押しになったのは、たしかFF14FATEの名前の元ネタSFが有名どころがたくさんあって、履修してみたいなと思ったのがきっかけだった気がします。これは、私の読解力や感受性が足りないんだと思うんですけど、とくに特徴的だったりインパクトのあるところがあまり見つけられなくて、どうしてこんなに有名になったのか、あんまりしっくりこなかった....でもやっぱり人類の終わりシーンはなんか独特の気持ちが沸き起るなあ。

 

全てがFになる

これも友人におすすめされて読んだ、有名ミステリ。タイトルの意味が途中でなんとなく推理できて、当たってて嬉しかったな。デバッグって、ある種ミステリなんだなと思いました。あと、事件の舞台になった、人との接触が極力デジタル化されている仕事場、主人公は理想的だって言ってたけど、コロナ禍を経た今見るとそうでもないぞ!と思った笑

 

新世界より

国産SF、同じ作者のクリムゾンの迷宮を昔読んで結構面白かったのと、各所でおすすめされていたので読みました。最初は長いな!とおもったけど、読み始めると夢中になって、最終巻は久しぶりに夜更かししてしまいました。

 

夜と霧

https://jinjibuchou.com/ranking

ここでおすすめされてたのと、友人からおすすめされて、普段は絶対に読まないジャンルだけど読んでみました。極限状態を経ることで実感できる、人間とは、"何かを決めるもの"であるという理論は肝に銘じていきたいと思いました。

 

 

The Present

親に勧められて、これは英語だからこそいいところがあるよと言われて気になり、初めて英語の本を自力で最後まで読みました。教訓にもなるし、なんだか読後感は爽やかでした。今が一番大切、という話は今でも日頃意識しています。

 

ビール「営業王」 社長たちの戦い 4人の奇しき軌跡

ビールの社長さんの人生エピソード取材記、友人の方におすすめされて読みました。これは絶対に自分だったら手を出さないジャンルの上、さらに「ビール」も「営業」も、私にとって身近の対極にいる存在なので、興味を持てるかなぁと思って読み始めましたが、どんな属性であっても、「人」は「人」であり、私は人の生い立ちというか人生を聞くのが面白い人間なので、むしろ真逆の立場にいる人たちの価値観やモノの捉え方を知ることができてすごく面白かったです。さらに、四人全員タイプが違うところもすごく面白かった。

 

宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 

こちらも友人にお勧めしていただいた、NASAの研究開発職の人が宇宙研究についての歴史みたいなのを語っている本です。私はSFは好きなのですが現実の宇宙開発にはあまり興味がない人間だったのですが、この本を読んで、なんというか宇宙への人間の熱意とロマンを感じることができ、興味を持つきっかけになりました。なんというか人類の宇宙への熱意の歴史に思いを馳せることができる、いい本だと思います。

2023年ゲームプレイ記録

今年でたゲームで一番刺さったのはSANABIでした

せっかくなので、今年やったゲームをざっと振りかえる記事。振り返ったら意外と結構やってました。なんとなく、積みゲーは崩そう!の意思でいきてたので手をつけたものは途中で投げずにクリアできてよかったです。FF16以降、プレイ記録を録画したり詳細につけたりするようになり、しっかり振り返りながらプレイする楽しさを新しく知れた年でした。

今年でたゲームで物語的に一番刺さったのはSANABI、ゲーム的に面白かったのはChants of sennaar、今年でてないけど今年やって一番印象に残ったのはOuterwildsかなー。

 

FINAL FANTASY XIV

楽しみ方の幅広さ★★★★★

継続でのんびりやってるので他のゲームと違ってクリアしたー!って感じではないですが、プレイしたゲーム、なので記録。4人高難易度のモードを友人の方々のおかげでクリアできたり、メインクエストのゼロちゃまが推しになったり、エリクトニオスがパンデモニウムラストで急に推しになったり、アライアンスレイドの神々クエで別離に目が潤んだり、魔法大学クエをコンプしたり、釣りの楽しさに目覚めたり、うちのこカッコいい!!!ってしてました。

 

タクティクスオウガ

難易度★★★★☆

ラスボスの強さ★★★★★

カノぷー頼りになる度★★★★★

名作SRPG。昔から周りで好きな人が多く、話には聞いていたゲームで、この度リメイクがでるとのことで良い機会だと思ってプレイしました。難易度は古き良きゲームという感じで、当時からはもちろんシステムが大幅に変わっていてかなり緩和はされているとは思うものの、普段あまりこういうタイプのゲームをしないということもあり(ノベルゲーかアクションが多くてあんまりレベル上げするゲームをしない)、ゲームに時間がかかったなーという感覚でした。加えて会話内容も若干言い回しとかに時代を感じて、ちょこちょこある理不尽要素も相まってレトロゲーをしている!という体験が一番印象に残りました。1番の記憶は、かのプーがストーリー的にもユニット的にも死ぬほど頼りになり、彼を育てるのがいちばんのモチベになっていたことです。笑あとBGMもカッコよかった!

 

DISCO ELYSIUM

難易度★★☆☆☆

文章量★★★★★★

ラストの衝撃★★★★☆

記憶喪失のアル中おんぼろ刑事になって、クールな相棒と事件を追ったり追わなかったりするゲーム。とにかく文章量が多くて、その言い回しが独特ながらも面白く、おもろい小説読んでるみたいな感じでした。アートスタイルも若干恐ろしげながらも不思議な魅力がありました。相棒のキムはもう愛しくて仕方なかった。あと、ふったパラメータでできることが変わってきたり、選んだ選択肢で人となりが変わったりするので、その辺のロールプレイも楽しかったですね。私は謝りまくる、政治的な思想は特にこだわりなくブレブレの、知識はそれなりにあるが一番は自分の直感=妄想で突っ走る刑事でした。申し訳ないと言いつつ自分の考えで突き進む、よくわからないところに肝が座ってるタイプ。記事書き途中なのでいつか仕上げたい。

 

Outer Wilds

難易度★★★★★

知的好奇心が満たされる度★×5億

クリア後の余韻★★★★★

ある宇宙に放り出されて、死にまくりながら、自分の好奇心の赴くままに手がかりを探すゲーム。クリア後感想の詳細はこの記事にあります。可能なら全人類、でもそれは難しいのでせめてこの世にいる全SF好きにやってほしい、と思うゲームでした。今年、というかここ何年かでやった中では一番と言っていいほど心に残ったゲームです。

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FINAL FANTASY XVI

難易度★★★☆☆

グラフィック★★★★★

イケメンが可哀想な目に合う度★★★★★

言わずと知れたARPG。イケメンが可哀想なのが好きなので、なんとPS5を買ってプレイしてしまいました。楽しかったところと惜しかったところがあり、満点はつけられませんが、グラフィックとか、今年出たタイミングで最新の状態で驚ける時にやっておいてよかったなと思います。

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

BUSTAFELLOWS

ストーリー★★★★☆

突然の沼度★★★★★

ラストの衝撃★★★★★

いわゆる乙女ゲームですが、なかなかストーリー自体が面白かったです。特にラストの衝撃がすごかった。あと、自分で思っても見なかったキャラクターにどハマりしてしまい、やはり推しは交通事故で生まれるんだなって思った。

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

 

BUSTAFELLOWS2

ストーリー★★★★☆

推しが可哀想★★★★★

ラストの衝撃★★★☆☆

速攻で2もやりました。メインのストーリーは1の方が好きだったけど、推しのストーリーが可哀想で最高に良かったのでそこの満足度ははちゃめちゃに高かった。バッドエンド定期的に見ちゃうんですよね

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

 

7days to end with you

難易度★★★★☆

全く言葉のわからない状態で、知らない人に介抱された状態で目覚めるゲーム。何を指しているのかなんとなくわかってくる楽しさはありましたが、正解です!って出ないので、最後の最後まであってるのかわよくわからないままエンドを迎えてしまい、イマイチ理解しきれないまま終わってしまいました。コンセプトはよく、作中に漂う雰囲気もなかなか良かったです。

 

Pony island

難易度★★☆☆☆

展開の面白さ★★★☆☆

お馬さんをジャンプさせるゲーム。ふと思い立って、Inscryptionはプレイしておもろいなーと知っていたので、サクッとクリアできそうで、メタ要素があるゲーム界隈ではきっと有名なこれは履修せねばとプレイ。なんというか、この作品自体作者の初期のものなので当たり前なんですけど漫画家のデビュー作読んでるみたいな、今に伝わるメタ要素の面白さの原石はあるものの荒削り感がある印象でした。プレイ時間は長くないのでこういうジャンルの入門としてはよさげかな?

 

The cosmic wheel sisterhood

ストーリー★★★★☆

選択肢を選ぶ楽しさ★★★★★

激カワな相棒悪魔と共に、お悩み相談に来た人の運命を自作のタロットで占うゲーム。とにかく選択肢を選ぶことによる会話や展開の分岐が楽しくてたまらない。作品に込められたメッセージも好きです。また、人の価値観について考えるのがとても楽しかった。魔女と会話してる時から感じられるその人の価値観もそうだし、後半の展開で個人ではなく所属するコミュニティから生まれる価値観みたいなのについて考えるのも楽しかったです。

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

十三機兵防衛圏

難易度★★☆☆☆

謎が謎を呼ぶ度★★★★★

SFミステリアドベンチャータワーディフェンスみたいな。13人の視点から語られる物語は人数多くても個性が立っていて、全部面白かった。とにかく謎がてんこ盛りに出てきて解決しては新たな謎が生まれるので常になんだなんだ〜!?ってなって楽しかったです。「SF」といったら想像される大体の要素は入ってたと思います、よくまとめたな〜。

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ファイアーエムブレム風花雪月

難易度★★★☆☆(カジュアル)

キャラクターの組み合わせの幅広さ★★★★★

有名SRPG。名前を聞いたことはずっとあったもののなかなかチャンスがなかった作品。FF16をやってもらう代わりに自分はこれをプレイするという取引をすることでようやくきっかけができました。昔SRPGは難易度から積んだゲームがあったので、クリアを優先するためにカジュアルでプレイ。SRPGはやはりストーリーや会話だけでなく、戦闘中の活躍でもユニットに愛着が湧いてくるのがいいですね。アッシュくん、あんなに優しいのに戦闘では弓で遠くからスパっ!と射抜くのがかっこいいし頼りになったな。フェリクスは言わずもがな!あとローレンツくんにやられた。色んな人と支援会話の組み合わせが面白く、異なる価値観の人が交わることで生まれる視点とかが特に楽しかったです。

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プリンと堅琴(未クリア)

反射シューティング(?) ゲーム。カタテマさんの作品は昔から好きなので新作をプレイ...したのですが、クリアできていません!どうにも難しい!来年にはクリアしたいな。

 

Refind Self

自分の行動が可視化されて恥ずかしい度★★★★★

自分のゲームをプレイする間の行動から、性格を判断してくれるゲーム。今年特に心理分析やMBTIにハマったため、これは絶対面白いと思ってプレイ。何回押し間違えたかとか、時間かけたかとか、そういう普段意識しない行動の癖が可視化される体験が非常に興味深かった。選択肢三つのうちどれを選ぶか、だけでなくて、その選択を選ぶまでに悩んだ時間とかも確かに個性のうちだよな、と気付かされました。

 

MIND HACK(アーリーアクセス 〜3章)

可哀想が可愛い度★★★★★

悪人精神破壊ゲーム(主にタイピングゲー)。精神破壊というフレーズにとっても♡惹かれたのでプレイ。ゲーム性はあんまりありませんでしたが生殺与奪の権利を握って、相手のアイデンティティを破壊することの暗い悦びが感じられてよかったです。続きが気になる。

 

Vampire survivors

やめられないとまらない度★★★★☆

ローグライク。知り合いに教えてもらい、話題だったのでプレイ。これは確かに流行るわという絶妙な難易度設定でした。ただ、長続きなかった。私はやっぱりゲームに求めているものとして、ストーリー、そして明確なゴール(クリアという概念)が結構な割合を占めているんだなというのがわかりました。たま〜に起動してサクッと快感を得られるゲームですね、暇つぶしとして最高って感じのゲームでした。


違う冬のぼくら

もどかしい度★★★☆☆

二人で違うステージを同時にプレイして連携するゲーム。見えてる世界が違うと言うのを物理的に体感でき、伝言ゲームの難しさや面白さ(喩え方や認知の人による違い)を体感できました。

 

SANABI

ストーリー★×5億

ワイヤーアクション。もう言葉はいらない....全人類やってくれ.....

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

 

Chants of Sennaar

知的好奇心が満たされる度★★★★★

グラフィック★★★★★

言語解読ゲーム。あらゆる面で高得点のゲームであり、バランスよくとてもよくまとまっていると思います。これも全人類やってほしい。

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

 

夏空のモノローグ

物語の爽やかさ★★★★☆

部長の天才度★★★★★

乙女ゲー。タイムループモノですが、SF的な面白さというよりは、日々を大切に過ごしたいなと感じさせる温かい物語が印象的でした。

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

 

終焉のヴィルシュ

可哀想が可愛い度★★★★☆

こちらも乙女ゲー。暗いって聞いて飛びつき、それなりに可哀想が可愛い栄養素を満たしてくれました。一つ最高のエンドがあって嬉しかった。

gorilla-chikuwabu.hatenablog.com

 

In stars and time

ループものから得られる栄養素の純度★★★★★

差分の細かさ★★★★★

感情表現の丁寧さ★★★★★

マダム•オディールの魅力★×5億

タイムリープRPG。それだけの情報で買いました。タイムリープの面白さ、そして主人公が繰り返しにうんざりしてくる感覚を、RPGで非常に丁寧に描いており、主人公の感情への没入感がかなり高かった。台詞差分が本当すごい。あとオディールが好きすぎる。あとで感想記事書く。